【要約】一勝九敗（新潮文庫）【柳井正】

ユニクロ成功の秘訣を教えてくれる一冊として紹介されています。

今や日本を代表する大企業ユニクロですが、その道のりは決して順風満帆ではなく、むしろ失敗の連続だったそう。創業者自身が語る勝率は、この本のタイトルの通り「一勝九敗」くらいだったとか。この本には、売上3兆円の大企業へと成長する過程で大事にしてきた考え方や哲学が具体的に書かれているそうです。

• 失敗を次の成功への気づきに変える
  新しい挑戦の9割は失敗するのが当たり前で、大切なのは失敗した理由を考え抜き、対策して再挑戦することだと説明されています。会社が傾くような致命的な失敗は避けつつ、「良い失敗」を積み重ねることの重要性が学べるようです。

• 他業種の常識や良さを持ってくる
  ユニクロの特徴である「店員が声をかけてこない」セルフサービス形式は、アメリカの本屋やCDショップから着想を得たものだとか。業界の常識に囚われず、ユニークなアイデアを生み出す秘訣が紹介されています。

• まずは小さく勝負する
  あのユニクロでさえ、1号店は広島の裏通りからスタートしたそう。いきなり大きなリスクを取るのではなく、まずは小さく始めて手応えを確かめることの大切さが、実際のエピソードと共に語られています。

• スピードを重視する
  「あらゆる計画は全て机上の空論」であり、仮説を立てたらさっさと行動し、ダメだと判断したらすぐに撤退することが大事だとされています。会社の名前にもなっている「ファスト（早い）」に込められた思いがわかるそうです。

• 高い目標を掲げ、成功に安住しない
  「到底無理だと思えるほどの高い目標」を掲げることで、人は成長し続けることができると解説されています。また、一度成功してもそれに満足せず、「成功はゴミ箱の中へ」と捨て去り、常にハングリーな姿勢でいることの重要性も強調されているとのことです。