【要約】心穏やかに生きる哲学 ストア派に学ぶストレスフルな時代を生きる考え方【ブリジッド・ディレイニー】

仕事やSNS、人間関係などで生きづらさを感じる人が増えている現代において、心を乱さずに生きる方法を教えてくれる一冊として紹介されています。
著者は世の中の辛い現実を取材する中で心が疲れ果ててしまったそうですが、ストア哲学に出会ったことで心を落ち着かせることができるようになったとか。

この本で解説されているストア哲学とは、約2300年前に生まれた古代の哲学で、周りに流されず自分の理性に従い、自分でコントロールできることだけに集中して生きることを目指す考え方だそうです。悩みが多い現代にこそぴったりの哲学だと紹介されています。

本書で解説されている、心穏やかに生きるための具体的な方法は以下の通りです。

• コントロールできるものとできないものを区別する

  • •天候や他人の評価など、自分ではどうにもならないことで悩むのをやめ、自分の行動や考え方といったコントロールできることだけに集中することが幸福への道だとされています。

• 死を意識して生きる

  • •いつか必ず訪れる「死」をコントロールできないものとして受け入れることで、限りある貴重な時間を大切にしようという意識が働くようになるそうです。くよくよ悩むことに時間を使うのが、いかに馬鹿げているかに気づけると紹介されています。

• 自分がコントロールできる範囲内のことから幸せを見つける

  • •他人からの評価のように自分以外に左右されるものではなく、筋トレや趣味、美味しい食事といった自分の行動次第で得られる喜びに目を向けることで、気持ちが安定しやすくなると解説されています。

• 持っているものは「借り物」と考える

  • •健康、家族、財産などがなくなった時、「失った」と思うからショックなのであって、「一時的に借りていたものを返した」と捉えることで、苦しみの元となる過度な執着から解放されると紹介されています。

• 何事も節度を持ってほどほどにする

  • •快楽に溺れると依存して理性を失ってしまうため、特に食事の節度を守るなど、何事もほどほどにすることが大切だとか。

• 怒りをコントロールする

  • •怒りは理性を失わせる危険な感情とされ、カッとなってもピークが過ぎるまで6秒待つ、相手は知らないだけだと大目に見るなどの具体的な対処法が解説されています。

• 他人と比較しない

  • •他人と比べると劣等感や優越感が生まれ、どちらも心を乱す有害な行為だとされています。比べるなら、過去の自分と比べて内面がどう成長したかだけにすると良いそうです。