朝井リョウさんが1万円を手に本屋で買った6冊と、薦めた本まとめ(2025年・本ツイ!)
出典:出版区『本ツイ!』
記事内に広告が含まれています

今度は、本屋で1万円の買い物動画?

はい。朝井リョウさんの話をたっぷり聞ける34分でした。見終わったら、朝井さんの本まで読みたくなっていました。
小説家の朝井リョウさんが、本屋で買い物をする動画を見ました。『何者』で直木賞を、『イン・ザ・メガチャーチ』で2026年の本屋大賞を受賞している方です。
動画は、トーハンの公式チャンネル出版区の「本ツイ!」の第127回。正式名は「本屋ついてって1万円あげたら何買うの?」で、著名人に1万円を渡して、本屋での買い物にカメラが同行する企画です。
この記事では、朝井さんがその1万円で買った6冊と、売り場を歩きながら語っていた本を、書名の分かるものは全部まとめました。
「でもすごい覚悟を持って書店に向かっているので、一緒に味わっていただければ…!
」
本屋に行くのに、覚悟? その意味は店に入った直後から少しずつ見えてきて、動画のいちばん最後で種明かしされます。
1万円で買った6冊
入店した朝井さんが最初に話したのは、小説家にとって書店の入口が鬼門だという話でした。入口に、残ったサイン本を積んだカゴが置かれている店があって、目に入ってしまうと「心にダメージを負う」ことがある。この店にはそのカゴが無く、すんなり入れたようでした。
そんな入口を抜けたところから、買い物が始まります。まずは、実際にレジまで行った6冊。並びは動画に出てきた順です。
『ババヤガの夜』|まだ読めていなかった、ダガー賞の1冊
買った6冊のうち、本編で最初に登場したのがこの本です。まだ読めていなかったそうです。英訳版が2025年のダガー賞(イギリスの推理作家協会の賞)の候補になった話から、日本の小説が翻訳されて読まれるようになった流れへ。デビューした15年前には考えられなかったことで、めちゃくちゃうれしい、と話していました。
王谷晶
ババヤガの夜(河出文庫)
『渇愛 頂き女子りりちゃん』|宣伝文の一節が気になって、カゴ入り
この本は、朝井さんが前から買おうかなと思っていた1冊とのことです。売り場で見つけて、「カゴ入りということで!!」。気になったきっかけは、宣伝の文とのことでした。いろいろなノンフィクションを書いてきた著者が感情移入して書き手としてのバランスを失いかけた、という趣旨のことが確か書いてあって、すごく気になってしまったのだそうです。
「もちろん事件の内容そのものも、まとまった文章で読んでみたい
」

書き手としてのバランスを失いかけた、というところ。この話を聞いて、私も気になってしまいました。りりちゃんという人は、いろんな人の心に入っていって事件になったと思うので、そういう力があるのかな、と。
宇都宮直子
渇愛 頂き女子りりちゃん(小学館)
『帰れない探偵』|評判を聞いていた、柴崎さんの新しい本
文芸書の売り場では「あ、でもこれも買おう」と即決でした。信頼している人から、柴崎さんの新しい本が素晴らしいという評判を聞いていたそうで、たぶんこれのことだと思う、という買い方です。ここから話は朝井さん自身の同期のことに移ります。柚木麻子さんが同期で、窪美澄さんも同じ2010年デビュー。窪さんの家では、ごはんを何度もごちそうになっているそうです。
柴崎友香
帰れない探偵(講談社)
『星が人を愛すことなかれ』|「人生を使い切る」が、ここにもあった
これも、探していた1冊とのことです。次の自作『イン・ザ・メガチャーチ』でファンダム経済をテーマにして「人生を使い切る」という表現を使ったら、同じ言葉がこの本にも使われているのを見つけた、というつながりです。「パクったわけじゃないんです」と断りながらの紹介でした。
「「人生を使い切る」っていう言葉が、ここにも使われてる…!! しかも斜線堂さんだったから、これは絶対に買おう
」
斜線堂有紀
星が人を愛すことなかれ(集英社)
『ROCA コンプリート』|コミック売り場で出会った完全版
コミック売り場で出てきたのが、いしいひさいちさんのこの完全版です。いしいひさいちさんというと朝日新聞の4コマ『となりのやまだ君』『ののちゃん』の印象ですが、実家で朝日新聞を取っていた朝井さんにとってもそのイメージだったようで、「この表紙のイメージあまりない」と言っていました。売り場では「泣ける、いしいひさいち?」と、店頭の文句を読み上げていました。
いしいひさいち
ROCA コンプリート(徳間書店 ジブリコミックス)
『後悔しない選択』|偶然見つけて、「読みたいんですけど!?」
最後の1冊は、完全に偶然の出会いでした。多分ちょうど良いくらいだから、と締めの1冊に。バレーボール元日本代表キャプテン・古賀紗理那さんの初めてのエッセイ集です。
「古賀さんの本がある!? 読みたいんですけど!?
」
古賀紗理那
後悔しない選択(KADOKAWA)
会計は6冊で10,153円。153円のオーバーでしたが、はみ出したぶんは「支払わせていただきます!」と朝井さん持ちでした。
店の前半で語った本
買った6冊の合間に、売り場を歩きながら語られた本がたくさんあります。ここからは、買ってはいないけれど語っていた本。並びはどの章も動画に出てきた順です。
『めんどくさがりなきみのための文章教室』|入口で見つけた、推薦文を寄せている本
入口の特集「ゼロからの読書教室」で出てきたのが、はやみねかおるさんのこの本です。実はこれ、朝井さんが推薦文を寄せている1冊。はやみねさんが人前に出るときに頬へ絆創膏を貼る話から、「作家はやみねかおる」として何かをひとつ「纏う」という話につながっていきました。すでに持っている本だそうで、この日は買わずに「みなさん読んでみてください」でした。
はやみねかおる
めんどくさがりなきみのための文章教室(飛鳥新社)
『マ・エノメーリ』|纏っていない藤井さんの文章が読める
「纏う」の話の続きで出てきたのが、藤井隆さんのエッセイです。藤井さんのことは元々すごく好きで、こういう人間になれたら一番いいよな、と日頃思っているそう。藤井さんはこれまでエッセイをあまり書いてこなかった方だそうで、その理由として、文章だと纏うことができなくて照れくさい、といったことが書いてあったのだとか。だからこそ「纏っていない藤井さんの文章が読める」と薦めていました。
この「纏う」の流れで、朝井さん自身の話も出ます。自著の意図はあまり話さないほうがいいと思っているタイプだそうで、その理由が、この言葉でした。
「自分が答えみたいなのを出しちゃうと、まだ鳴っているシンバルを自分で止める
」
コメント欄より。高評価612件。 「まだ鳴ってるシンバルを止めるって表現にすごくハッとさせられました!こんなに豊かな言葉がさらっと出てくることに尊敬を感じます」
藤井隆
マ・エノメーリ(KADOKAWA)
『口に関するアンケート』|「これだったら読むだろうな」と思える一口分
小さな判型のこの本から、サイズの話になりました。ふつうの本だと、この分量を自分は読むのか、「積読ばっか増えちゃうんじゃないか」と見送ってしまうことがある。その点この小ささなら、これなら読むだろうと思える。そういう本はいままで無かった、「すごい発明だな」と、判型そのものを褒めていました。
背筋
口に関するアンケート(ポプラ社)
『ミトンとふびん』|むちゃくちゃ染みる。本棚にずっといてほしい
超好きな1冊として出てきたのが、吉本ばななさんのこの本です。難しい言葉は使われていないし、大きな起承転結がある物語でもない。そう続けたあとの言葉が、こちらでした。
「むちゃくちゃ染みる。本棚にずっといてほしい
」
「幻影という言葉を使って書いてる」パートが本当に素晴らしい、とも。自分でも持っている本だそうで、この日は買っていません。
吉本ばなな
ミトンとふびん(幻冬舎文庫)
『スマホ時代の哲学』|答えを出さないようにしている姿勢が誠実
最近読んだ本として挙がったのが、この新書です。三宅香帆さんが推薦コメントを寄せています。さきほどの『めんどくさがりなきみのための文章教室』にも三宅さんの名前が出ていて、朝井さんは「本にまつわる全ての仕事が一旦三宅さんを経由する事件」と笑っていました。中身については、作者ができるだけ答えを出さないようにしていて、その「姿勢がすごい誠実な方だなと思う」という薦め方です。
谷川嘉浩
増補改訂版 スマホ時代の哲学(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
『ブレイクショットの軌跡』|「3人受賞とかあるんじゃないか?」と思っていた候補作
読了済みの1冊として出てきた、逢坂冬馬さんの直木賞候補作です。その回は候補が力作揃いだという感触で、「3人受賞とかあるんじゃないか?」とまで思っていたそうで、発表の日はちょっとワクワクした日だったのだとか。
逢坂冬馬
ブレイクショットの軌跡(早川書房)
影響を受けた小説の話
「作家・朝井リョウに影響を与えた本とは?」というコーナーで、おすすめの小説と読書遍歴の話が続きます。はじめは、はやみねかおるさんの青い鳥文庫。同じものをずっと読み返すような読み方だったそうです。同じ青い鳥文庫の『パスワード』シリーズ(松原秀行さん)と『料理少年Kタロー』(令丈ヒロ子さん)も、小学生のころにひたすら繰り返し読んでいたそうです。中学2年生のときに金原ひとみさん・綿矢りささんが芥川賞を同時受賞し、同じ回の直木賞は京極夏彦さんと江國香織さんでした。この顔ぶれを「妖怪の代」と呼んでいました。「そんなに年齢の離れているように見えない人達がいるッ…!!!!」という衝撃が、若い純文学の書き手の作品なら読めるんじゃないか、という期待につながったとのこと。
『じっと手を見る』|読み終わった後は、痣になってたりする
同期の窪美澄さんの本では、解説も書いたこの1冊が「すごい大好きで…!!」。窪さんの本の説明として出てきたのが、この言葉です。
「心の柔らかいところとか痛いところに手を当ててくれていると思いきや、読み終わった後は痣になってたりする
」
手を当てるだけではなく、グッと押され続けていたかのような、優しいだけではない小説を書いてくれる人。幸せとは言いづらい恋愛小説を読みたい人には、すっごくおすすめなのだそうです。

この「痣になってたりする」も、少し前の「まだ鳴っているシンバルを自分で止める」も。表現が魅力的だなと思いました。
窪美澄
じっと手を見る(幻冬舎文庫)
『一瞬の風になれ』|自分の中のマスターピース
読書遍歴の話の中心にあったのがこの本です。朝井さんの中では、最初から最後まであっという間に読まされるのが結局いちばん強くて、それを上回るものは何も無いのだそうです。「一番星みたいな本」で、今でも好きなシーンを読み返すとのこと。
「自分の中のマスターピースは『一瞬の風になれ』
」
佐藤多佳子
一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ-(講談社文庫)
『パーク・ライフ』|「純文学って呼ばれるものなんだ」との出会い
吉田修一さんは大好きで、出ている本はたぶん全部読んでいるそうです。中学生のときに『パーク・ライフ』を読んで、全然分からなかった。でもそれが「純文学って呼ばれるものなんだ」という出会いになった。「分からないものとの出会いもすごい大事じゃないですか?」という話でした。
吉田修一
パーク・ライフ(文春文庫)
『パレード』|読んで、友達に会うのが怖くなった
同じ吉田修一さんで、大学生のときの「鮮烈な読書体験」として挙がったのがこの本です。
「大学生で『パレード』を読んで、友達に会うのが怖くなって…!
」
「書き手としてもすごく憧れる人なので」と、作家としての吉田さんへの敬意も添えられていました。
吉田修一
パレード(幻冬舎文庫)
『め生える』|エンタメ作家の「中編欲」に応えるレーベルから
U-NEXTの「100 min. NOVELLA」という中編小説のレーベルの話になり、その1冊として高瀬隼子さんのこの本が出てきました。エンタメ側の作家には中編を発表する場が少ないそうで、その「中編欲」を拾ってくれるこのレーベルが出たときは、「誰が考えたんだろう?」とすごいなと思ったそうです。内容も自分にぴったりきた、と話していました。
高瀬隼子
め生える(U-NEXT)
『パッキパキ北京』|「この2冊、超好き」の1冊目
綿矢りささんの話は、本題の前にまずインスタでした。綿矢さんは実はインスタを開設していて、そこで宇野千代さんのコスプレをしているのだそう。「絶対に見てください」とのことです。そのうえで最近の2冊として挙がったのが、『パッキパキ北京』と『嫌いなら呼ぶなよ』です。『パッキパキ北京』は動画のあとの2026年6月に文庫になっていて、下で紹介しているのはその文庫版です。
「この2冊、超好き
」
綿矢りさ
パッキパキ北京(集英社文庫)
『嫌いなら呼ぶなよ』|「この2冊、超好き」の2冊目
「超好き」の2冊のもう1冊です。動画の公開に少し先立つ2025年8月に河出文庫になっていて、下で紹介しているのはその文庫版です。楽天ブックスには新品の取り扱いが無いため、購入ボタンはAmazonだけです。
綿矢りさ
嫌いなら呼ぶなよ(河出文庫)

バーベキューに呼ばれた先で、なぜか僕の離婚裁判が幕を開ける表題作など、笑っていいのか怖がるべきか分からなくなる4つの短編が入っています。人の心の「明るすぎる闇」へ踏み込む、ブラックな味の綿矢りさ作品です。
- 出版社
- 河出書房新社
- 刊行
- 2025年8月
- 仕様
- 文庫・224ページ
- 値段
- 定価 ¥770
『アイスネルワイゼン』|大好きな、めっちゃ嫌な話
すごく好きだったという1冊の、続く説明が「めっちゃ嫌な話です」。主人公の心情はひと文字も書かれないまま、起きたことだけが「濃淡なく」積まれていく。そういう書き方の話をしたうえで、こう薦めていました。
「最後の最後に1人の人間が歩けなくなる瞬間を味わえます
」
その瞬間のことを、こうも言っていました。
「何かが溢れちゃって、人の形を保っていられなくなる瞬間
」

こんな表現を聞くと読みたくなります。どんなふうに話が進んで、最後何が起きるんだろうって気になります。
三木三奈
アイスネルワイゼン(文藝春秋)
店の後半で語った本
『手段からの解放』|すでに読んでいた、身近なテーマの新書
「國分さんもね〜」と話し始めた新書です。すでに読んでいて、自分の小説のテーマに近い、身近な話題の本だと話していました。
國分功一郎
手段からの解放(新潮新書)
『別れの色彩』|20年前に1ミリずれた心の、20年分
翻訳小説の棚では、「小説家自体の情報がない状態で本を読みたい」と、昔より思うようになったという話がありました。探していた本とは違ったけれど、めちゃくちゃ好きな本があった、と紹介したのがこれです。著者は1944年生まれで、年輪をすごく感じる小説だそうです。
「20年前に1ミリずれた心の、20年分とかを短編で書いてくれる
」
「めっちゃ精巧なガラス細工みたいな」小説ばかりが入っている、とも言っていました。
ベルンハルト・シュリンク/松永美穂 訳
別れの色彩(新潮クレスト・ブックス)
『フィフティ・ピープル』|チョン・セランさんの本で、まず名前が挙がった1冊
チョン・セランさんの本では、まず『フィフティ・ピープル』の名前が挙がりました。
チョン・セラン/斎藤真理子 訳
フィフティ・ピープル[新版](亜紀書房)
『アンダー、サンダー、テンダー』|対談相手に選ばれた理由が分かる1冊
特に印象深い作品として挙げたのがこの本です。韓国で本人と対談する前に、「きっとこれを読めば、なぜあなたとチョン・セランさんを対談の相手としてフィックスしたのか分かると思う」と言われて読んだ本なのだそうです。
チョン・セラン/吉川凪 訳
アンダー、サンダー、テンダー(クオン)
『レッド・アロー』|書けなくなった作家が、精神的な迷宮に迷い込む
めっちゃ作家の話、と紹介されたのがこの本です。海外はエージェント契約で、この期間にこの作品を完成させます、と約束してお金が先に入ることもあるので、日本とはプレッシャーの感じ方が違う、という解説つきで、絶対に書かなければいけないのに書けない主人公が「精神的な迷宮に迷い込んでいく」話、と薦めていました。
ウィリアム・ブルワー/上野元美 訳
レッド・アロー(早川書房)
『スイマーズ』|この日は在庫なし。「読んだことがない本」
イチオシの翻訳小説として探していたのがこの本でした。この日は在庫がなく、「また来ればいい訳ですから」と。それでも紹介の熱は高くて、区民プールに集う人たちのコミカルな連作かと思いきや、プールの底にヒビが入って2話目ぐらいから不穏になり、3話目・4話目で「全然違う空気になって…!!」。途中からは、あるキャラクターとその母親の話へ主軸がどんどん移っていって、最後は全く違う読み心地のところに着地する。展開ではなく文そのものが軌道を変えていく本だ、という説明でした。
「パンパンに膨らんだ風船をパッて離したみたい。どこへ行くか分かんない
」
「読んだことがない本」という言い方まで飛び出していました。
ジュリー・オオツカ/小竹由美子 訳
スイマーズ(新潮クレスト・ブックス)
漫画売り場と、食のエッセイ
『ひゃくえむ。』|この日は在庫なし。ここで買って読むつもりだった
コミック売り場でのお目当ては、こちらでした。『チ。』の魚豊さんの連載デビュー作で、近々、魚豊さんと対談することになっていて、「『ひゃくえむ。』だけ読めてない」。
「ここでゲットして、それを読んでいこう!! 思ってたんですよ〜
」
残念ながらこの日は在庫がなく、買えていません。下で紹介しているのは、現在流通している新装版の上巻です。
魚豊
ひゃくえむ。新装版(上)(講談社)
『365 僕のたべもの日記』|読んでいてスカッとする、食の日記
終盤に出てきたのは、すごく好きだという食のエッセイでした。岐阜出身の朝井さんいわく、東京に来てそれなりに時間がたっても「田舎者のアレが強くって…」。この本には1日の行動範囲まで書かれていて、日常の全部から東京を感じる。「そういう意味でも読んでてスカッとする!!」という、ちょっと変わった角度の薦め方でした。
麻生要一郎
365 僕のたべもの日記(光文社)

1年365日、なにを作って誰と食べたかをつづった日記です。おうちごはんの日も、思うようにいかない日も、そのまま並んでいきます。「食べることは生きること」という惹句どおりの、食のエッセイです。
- 出版社
- 光文社
- 刊行
- 2024年1月
- 仕様
- 単行本・368ページ
- 値段
- 定価 ¥2,200
朝井さん自身の本も出てきました
書店を回る動画なので、朝井さん自身の本との遭遇もあります。話題書の棚は「ドキドキするんですよ!!」。自分の本が出たタイミングでは、置かれていないこともある。だから置いてあると、その書店のことが大好きになるのだそうです。
『そして誰もゆとらなくなった』|文庫が「置いてありました!!」
この日は「置いてありました!!」。ちょうど文庫を出したタイミングだったそうで、店頭にあったのはエッセイ「ゆとり三部作」の完結編です。コメント欄にも、朝井さんのエッセイを推す声がありました。
コメント欄より。高評価885件。 「朝井リョウさんのエッセイガチおもろいからみんな見て欲しい 肛門科行くことを「神秘の丸窓を開陳する」とか書いてあって大爆笑したから」
朝井リョウ
そして誰もゆとらなくなった(文春文庫)
『あえのがたり』|参加している、能登のチャリティ小説集
文芸書の棚には、朝井さんが参加しているチャリティ小説集もありました。話は、参加者のひとりの小川哲さんが最寄り駅を言っただけでマンションを当ててきて「めっちゃ怖かったです」という脱線へ。画面には筆文字で「小川哲さんがちょっと怖い」のテロップが出ていました。
朝井リョウ・小川哲・柚木麻子ほか
あえのがたり(講談社)
『イン・ザ・メガチャーチ』|今この時代、人を動かすものは何なのか
動画が公開された2025年9月5日は、ちょうどこの新刊の発売日でした。作家生活15周年の記念作品で、メインの登場人物は3人。読んだ人がどの登場人物に自分を重ねるのか、「共感が一番集まるのは誰なのか?」を知りたい、と感想を募っていました。動画の締めのお知らせでは、ひと言でこう紹介しています。
「今この時代、人を動かすものは何なのか
」
この本はその後、2026年4月に本屋大賞を受賞しました。
朝井リョウ
イン・ザ・メガチャーチ(日経BP 日本経済新聞出版)
「覚悟」の正体と、西加奈子さんの名言
冒頭の「覚悟」の話は、ここで種明かしされます。書店は「最新の業界地図みたいなもの」で、行くと自分の本の存在が全くない時期もある。そういうときは、頑張らなきゃという気持ちと同時に、心が「ふぅ〜」となったりもする。そのうえで好きな言葉として挙げたのが、西加奈子さんの名言でした。
「書店の棚というのは、全員で作っているもの
」
みんなで良い棚をつくっていくと思えば、自分の本がたとえ置かれていなくても「励ましになるので…!!」。書店に行くとその言葉を思い出しながら、これからも楽しく巡りたい、と締めていました。
買い物の満足度も高かったようです。元々買おうと思っていたものが買えなかったこともあったけれど、そのぶん知らなかった本に出会えた。「場があってそこに行くという体験が今ちょっと減っているので」とも話していました。
今回の記録:2026年8月、朝井リョウさんの動画(34分24秒)を視聴。買った6冊と売り場で語っていた本を合わせて、31冊の書誌といま流通している版を確認した。 結論:34分24秒の視聴で、直木賞作家の「今気になる本」の棚がまるごと分かった。
備考:しゅりが気になっているのは『渇愛 頂き女子りりちゃん』と『アイスネルワイゼン』。朝井さんの本も読みたくなっている。
企画の1万円で買ったのは6冊。でも売り場で語られた本まで数えたら、31冊になりました。
朝井さんが選んだ本、気になった人は買ってみてください。
コメントの出どころ(出典1件)
引用したコメントは 【本気】朝井リョウが本屋で覚悟をみせる!?直木賞作家のお買い物に密着!!【本屋大賞2026 大賞】【本ツイ!】(YouTube・出版区)のコメント欄からです。高評価の数は2026年8月31日に取得した時点のもので、いまは増減している可能性があります。
Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。





















](/_next/image?url=%2Fimages%2Fheard%2Fshuppunk%2Fbookstore-shopping-ryo-asai-2025%2Ffifty-people.jpg&w=3840&q=75)






