顔に取り憑かれた脳 (講談社現代新書 2731)

顔に取り憑かれた脳 (講談社現代新書 2731)

TBS CROSS DIG with Bloomberg
【“写真加工→ドーパミン分泌”で生まれる負のループ】認知神経科学者・中野珠実「人は2歳児から鏡を見て恥ずかしがる」/“盛れないSNS”の流行は“素”の情報がほしいから【Human Insight】

TBS CROSS DIG with Bloombergさんが紹介

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なぜ私たちは顔写真を加工してしまうのか?なぜ知らない人の顔は見分けにくいのか?そんな「顔」にまつわる日常の疑問を、脳科学の視点から解き明かしてくれる一冊として紹介されています。

この本の中では、私たちの脳がどのように顔を認識しているのか、その驚くべき仕組みが解説されているそうです。

  • 人間の目は横長で白目があることで、他の動物とは違い、視線を通じたコミュニケーションに特化しているとか。
  • 赤ちゃんの頃は人種に関係なく顔を見分けられるのに、成長するにつれて身近な環境の顔を見分けることに特化していくという脳の発達の仕組みが紹介されています。本の中にある「顔クイズ」も、そのことを実感させてくれるそう。

特に興味深いのが、SNS時代の大きなテーマである写真の加工に関する脳のメカニズムだそうです。

  • 自分の顔を加工して「良くなった」と感じると、脳内では報酬系のドーパミンが放出されることが明らかにされているとか!
  • このドーパミンが「もっともっと」という欲求を生み、より強い加工へと駆り立てる依存のメカニズムにつながっていると説明されています。
  • 一方で、他人の加工写真を見てもドーパミンは出ないため、自分の加工と他人の加工で評価が分かれてしまう理由もここにあるそう。

また、そもそも人間が顔をどう捉えているかについても触れられています。

  • 鏡を見て「恥ずかしい」と感じるのは、社会的な視点を自分の中に取り込んでいる人間特有の感情だとか。
  • 加工された顔は、コミュニケーションにおいては仮面のようなもので、相手の素の情報を得られなくしてしまうと指摘されています。
  • 最終的に、顔の一番の役割は人と人が向き合ってコミュニケーションをとることであり、その重要性にあらためて気づかされる内容になっているそうです。

ディープフェイクなどの最新技術の問題点にも触れられており、「顔」を通して人間社会やコミュニケーションの本質を深く考えるきっかけになる一冊として紹介されています。

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