「稼ぐ小国」の戦略 世界で沈む日本が成功した6つの国に学べること (光文社新書)

「稼ぐ小国」の戦略 世界で沈む日本が成功した6つの国に学べること (光文社新書)

TBS CROSS DIG with Bloomberg
【安全資産2トップ→雲泥の差】エコノミスト唐鎌大輔/最弱・日本円は最強・スイスフランに学べ/真逆の貿易収支/高い付加価値を生む「クオリティ戦略」/政治はエネルギー政策と向き合うべき【エコラボ】

TBS CROSS DIG with Bloombergさんが紹介

おすすめコメント

世界で成功した6つの「稼ぐ小国」(スイス、ルクセンブルク、アイルランド、シンガポール、アイスランド、デンマーク)の戦略から、沈む日本が学べることについて書かれた一冊として紹介されています。日本は小国ではないものの、参考になる考え方が数多くあるそうです。

スイスに学ぶ「超ハイパークオリティ戦略」

スイスがなぜ高い競争力を持つ「クオリティ戦略」を取れるようになったのか、その背景にある教育体制や人材のバックボーンから詳しく解説されているだとか。

  • スイス人にとってのクオリティとは、単に品質が高いことではなく「ベストであること、周一であること」を意味するそう。
  • 日本の「コストパフォーマンス」とは異なり、「絶対的なパフォーマンス」で差をつけるという視点が、教育の段階から植え付けられている点は、日本にはない考え方だと紹介されています。
  • 「スイスネス」と呼ばれる戦略を支えるため、熟練ワーカーを大切にし、「量よりも質」を重視する文化が根付いている話も書かれているそうです。
  • 具体的な例として、スイスの腕時計は年間の生産量では世界全体の2%しかないものの、18万円以上の高価格帯セグメントでは95%以上のシェアを占めるという驚きの事実も紹介されています。
  • このような突き抜けた戦略は、日本人にも合っていそうな戦略だと感じられる内容だとか。

アイルランドの事例から学ぶべきこと

日本も推進しようとしている「対内直接投資」で成功した国の代表格としてアイルランドが取り上げられていますが、その弊害についても書かれている点が非常に面白いと紹介されています。

  • アイルランドでは、外資系企業の誘致によって名目GDP(国内総生産)は大きく伸びたものの、国民の豊かさを示す名目GNI(国民総所得)はあまり伸びていないという現実があるそうです。
  • これは、企業が生んだ利益が国外に分配されてしまうためで、「生産は増えても、所得は国内に残らなかった」という状況がなぜ起きるのか、詳しく学べる内容になっているだとか。

日本の未来を考える上で、スイスの成功事例だけでなく、アイルランドが直面する課題からも学べる、示唆に富んだ一冊としておすすめされています。

Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

「稼ぐ小国」の戦略 世界で沈む日本が成功した6つの国に学べること (光文社新書) - 【安全資産2トップ→雲泥の差】エコノミスト唐鎌大輔/最弱・日本円は最強・スイスフランに学べ/真逆の貿易収支/高い付加価値を生む「クオリティ戦略」/政治はエネルギー政策と向き合うべき【エコラボ】 - TBS CROSS DIG with Bloombergさん | CelePick