
会話の0.2秒を言語学する
【言語沼へようこそ】テキスト優位の時代/ビックリマークの数で明るさアピール/「空気を読む」技術とは/リモート会議が難しいワケ【ゆる言語学ラジオ・水野太貴】(第1回/全2回)
flier 公式チャンネルさんが紹介
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人と人が話す時、一方が話し終えてからもう一方が応答するまでの時間は、平均でたったの0.2秒だそうです。
この本では、そのごくわずかな時間に行われている、人間の驚くべき言語処理の仕組みが紐解かれています。
私たちは0.2秒の間に、相手の言葉の意味を理解するだけでなく、文脈や表情、声のトーンから「皮肉」や「冗談」といった、言葉にされていない意図までをも瞬時に読み取っているとのこと。
例えば、学生の推薦状に「彼は字が綺麗です」とだけ書かれていたら、学術的な能力を評価していないのだな、と察してしまうような、高度なコミュニケーションのメカニズムについて、具体的な例を交えて解説されています。
コミュニケーションがうまくいかない時、つい相手を責めてしまいがちですが、この本では言語学の「関連性理論」という考え方が紹介されています。
- •人は、できるだけコストをかけずに(コスパよく)相手の言ったことを自分なりに解釈しようとするものだそう。
- •そのため、もし意図が伝わらなかったとしたら、相手の理解力が足りないのではなく「誤解を招きやすい表現をしてしまった自分に原因がある」と考えることができる、という新しい視点が提示されています。
この考え方を知ることで、会議や日常会話でのすれ違いを減らすヒントが得られるかもしれません。
また、リモート会議やテキストでのやり取りが増えた現代ならではの課題にも触れられています。
- •テキストで「!」を1個つけるか2個つけるかで悩んでしまうのは、対面なら声の調子や表情で伝わるはずのリッチな情報が失われているからだ、と気づかされるそうです。
- •非言語情報が伝わりにくいリモート会議では、普段より少しだけ丁寧に言葉を補うなど、話し方を変える必要性についても考えさせられるとのこと。
この本は、コミュニケーションの達人が正解を教えるものではなく、著者自身が言語学から得たヒントを元に、日々コミュニケーションを改善しようと試行錯誤している過程が共有されているのが特徴だそうです。
日々の何気ない会話を少し違った角度から見つめ直すきっかけを与えてくれる一冊として紹介されています。
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