グルメ外道 (新潮新書 1081)

この本を読むと、今まで当たり前に食べてきたものの解像度がぐっと上がり、食の楽しみ方にさらなる奥行きが出ると紹介されています。
日常で「なんとなく好き」だった食べ物について、なぜ好きなのか、どうすればもっと楽しめるのか、そのヒントが詰まっている一冊だそうです。

• バーベキューの階級社会からの解放

  • •バーベキューで生まれがちな「強者」と「弱者」の関係性や、そこから逃れたい人々の心理を鋭く分析しているだとか。
  • •物量で押すこれまでのスタイルではなく、みんなが優しく楽しめる「持続可能なバーベキュー」という新しい考え方が提示されています。
  • •肉でお腹いっぱいになって焼きそばが楽しめない「負けそば」現象を防ぐコツなど、具体的な楽しみ方も満載だそうです。

• 想像力で味わう「メニュー美術」

  • •飲食店のメニューは、ただ注文するためのものではないそう。選ばなかったもう一つの人生を想像したり、手書きの文字や修正の跡からお店の歴史や頑張りを感じ取ったりする「メニュー美術」という楽しみ方が紹介されています。
  • •メニューから「ここの娘さんの旦那さんは勤め人だな…」などと勝手に物語を想像すると、いつもの生姜焼きがもっと美味しくなるかもしれません。

• 最強の「カツ丼」とその流儀

  • •最強のどんぶりは「カツ丼」だとか！
  • •スーパーで買ってきたカツでも、オーブンでカリッと復活させ、盛り付けた後にあえて10分待つのがポイントだそうです。
  • •時間を置くことで、つゆがご飯に染み込み、衣がグズグズになった部分がまた最高にうまい！と語られています。ご飯と具が一体となり、複雑なレイヤーを生み出すどんぶりの魅力を再発見できるかもしれません。

人生で限られた回数しかない食事。その一食一食を入魂して味わうきっかけになる本だと紹介されています。美味しいお店の紹介ではなく、目の前の一食を最大限に感じ取るための、新しい視点が得られる一冊だそうです。