老後ひとり難民 (幻冬舎新書 736)

「老後ひとり難min」という、誰にでも起こりうる身近な問題について深く掘り下げた一冊として紹介されています。結婚していない、子供がいない、親族と疎遠といった状況だけでなく、ごく普通に暮らしている人が、病気や怪我をきっかけにある日突然直面する可能性がある、決して他人事ではない現実が解説されているそう。

本書では、「老後ひとり難民」が直面する具体的な困難が、数々の事例と共に生々しく描かれているとか。

• •入院や施設入所の際に求められる身元保証人がいない問題
• •十分な貯蓄があっても、意思疎通ができなくなると自分のお金を使えないという残酷な現実
• •日常生活（買い物やゴミ出しなど）が困難になる「買い物難民」の実態
• •倒れた時に誰にも気づかれず、親族に連絡がつかないという事態

しかし、ただ不安を煽るだけでなく、そうならないための具体的な対策が4つのポイントで徹底解説されています。

1. お金の問題に振り回されないようにする

   • •日本の高額療養費制度を正しく理解し、医療費への過度な不安を手放す方法が紹介されています。貯めることよりも「いかに自分のために使うか」という視点が重要だとか。

2. 近くにいる顔見知りを増やす

   • •最も重要だとされているのが地域社会との繋がりだそう。趣味のサークルやボランティア、仕事を続けるなど、常に顔を出す場所を持つことで、いざという時のセーフティネットになると説明されています。

3. 「就活」の3大ポイントをやっておく

   • •エンディングノートなどを活用し、自分に関する情報（連絡先、延命治療の希望など）を整理し、誰に何を頼むかを明確にして、その情報が確実に伝わるようにしておくことの重要性が説かれています。

4. 「もしもゲーム」で人生の最終段階を考える

   • •ゲーム感覚で楽しく取り組める「もしもゲーム」を通じて、自分が望む医療やケアについて考えるアドバンス・ケア・プランニング（人生会議）を始めるきっかけになると紹介されています。

老後の漠然とした不安を「知る」ことで具体的な対策へと変え、安心して未来を迎えるための知識が詰まった一冊だそうです。