
おくのほそ道: 付 曾良旅日記 奥細道菅菰抄 (岩波文庫 黄 206-2)
【名著】おくの細道|松尾芭蕉 人生の重荷をおろし、心軽やかに生きよ。~俳聖に学ぶ「かるみ」の思想~
アバタローさんが紹介
おすすめコメント
日本の紀行文学の最高峰!と紹介されている松尾芭蕉の「おくのほそ道」。
ただの紀行文や俳句の教科書ではなく、人生という旅路をどうすれば豊かに軽やかに生きられるのか、有益なヒントを与えてくれる、いわば「人生の教科書」のような一冊だそうです。
こんな方におすすめの一冊として紹介されています。
- •仏教や禅に関心のある方
- •日本の文化や伝統への理解を深めたい方
- •軽やかに生きるヒントを探している方
- •過去を手放し、第二の人生を歩もうとしている方
本書の最大の特徴は、旅の見聞をそのまま記録するのではなく、事実と異なる創作を交えている点にあるとか。宿泊地や情景描写、登場人物にいくつかの変更を加えることで、単なる旅の記録ではなく、人の世のはかなさや美しさを歌い上げた躍動感のある壮大な人生ドラマとして楽しむことができると説明されています。
作中では、誰もが知る数々の名句が、どのような背景で生まれたのかが描かれています。
- 「夏草や 兵どもが 夢の跡」
- •かつての栄華が夢のようにはかなく消え、ただ夏草が生い茂る平泉の地で詠まれた一句。人間の栄光は一瞬の夢に過ぎず、全ては自然に帰っていくという仏教的な無常観や、はかなく散っていった者たちへの供養の念が込められているそうです。
- 「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」
- •東北を代表する霊山、立石寺の静寂の中で生まれた一句。蝉の声が響く中で「閑さ」を詠むことで、芭蕉の内面的な静けさ、すなわち心の静寂が表現されているとのこと。生と死、動と静といった対照的なものが溶け合う、あるがままを受け入れる心のあり方が示されていると解説されています。
芭蕉がたどり着いた「不易流行」(変わらない本質と変わり続けるものを調和させる)や「軽み」(人生の重みを経験し尽くした者のみが体得できる達人の境地)といった思想は、人生をより軽やかに、より味わい深く生きるための一つの指針となると紹介されています。
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