がんになってわかった お金と人生の本質

資産運用のプロとして活躍された方が、がんに罹患したことで初めて気づいたお金と人生の本質について、分かりやすく書かれた一冊として紹介されています。

命が限られていると悟った時、これまで追いかけてきたものがそれほど大切ではないと感じ始め、お金は道具にすぎず、本当の幸福は「どう使うのか」「誰と共有するのか」にかかっていると気づかされたそう。

この本を通して、人生で手放すべきことと、本当に大切なことが具体的に解説されています。

【がになってわかった、手放すべきこと】

• がん保険はやっぱりいらなかった

  • •日本の公的医療制度は非常に充実しているため、大掛かりな手術をしても自己負担額は貯金で十分払える範囲だったそう。保険料を支払うよりも、その分を貯蓄や資産運用に回す方がはるかに合理的だと述べられています。

• 地位財（ちいざい）競争

  • •高級車やブランド品など、他人との比較によって価値が決まる「地位財」を追い求める競争は、幸福度を下げる原因になるだとか。むしろ、健康や家族との時間といった、他者との比較に左右されない「非地位財」の方が、持続的な幸福感につながるとされています。

【がんとの戦いの中で気づかされた、お金と人生の本質】

• お金は増やし方より使い方が大事

  • •人生で本当に価値のあるお金の使い方は「経験」だそう。楽しむ能力は年齢に依存するため、若い頃に無理な節約をするのはもったいなく、若いうちから厳しい節約生活を送るFIRE（ファイア）は愚の骨頂だと述べられています。

• 幸せになるための平凡な結論は「人に好かれること」

  • •人間は他人から承認されて初めて幸せを実感できる生き物であり、お金があってもなくても、人に好かれることが幸福への近道であるという、なんとも平凡な結論に至ったそうです。

• お金とは感情を抜きに、冷静に付き合う

  • •投資においては、株価の上下に一喜一憂するのはお金に振り回されている状態だとか。運用商品は「全世界株インデックスファンド」だけで良いと断言されており、淡々と冷静に向き合うことが大切だとされています。

限られた時間の中でどう生きるべきか、お金との本当の付き合い方を見直すきっかけを与えてくれる一冊だそうです。