〈叱る依存〉がとまらない

〈叱る依存〉がとまらない

フェルミ漫画大学
【要約】〈叱る依存〉がとまらない【村中 直人】

フェルミ漫画大学さんが紹介

おすすめコメント

〈叱る依存〉がとまらないは、日常的に行われる「叱る」という行為への向き合い方を教えてくれる一冊として紹介されています。

ついカッとなって叱ってしまう、部下や子どもを指導しているつもりがうまくいかない、そんな悩みのヒントが見つかるかもしれません。

「叱る」という行為の正体

そもそも「叱る」とは、言葉を使って相手をネガティブな気持ちにさせて、正しい状態に変えようとする行為なのだとか。これにはいくつかの特徴があるそうです。

  • 叱る側は立場が上で、叱られる側は立場が下という関係性が必要になる
  • 何が「正しい」かは、上の立場の人の「普通」や「常識」で決まる

なぜ「叱る」は逆効果なのか

叱ることは、相手の成長や学びにつながりにくいと解説されています。
人は叱られて強いストレスや恐怖を感じると、思考力が大きく下がってしまうそう。脳が「戦うか逃げるか」という臨戦態勢に入ってしまい、なぜダメだったのか、どうすれば良かったのかといった本当に大事なことを考える余裕が失われてしまうのだとか。

表面的には謝っていても、心の中では「早くこの場から逃れたい」と思っているだけで、結果的に同じミスを繰り返したり、隠れてやるようになったりする可能性があるそうです。

つい叱ってしまう「依存」のメカニズム

では、なぜ効果が薄いとわかっていながら叱ってしまうのでしょうか。その理由として、以下の2点が挙げられています。

  1. 「苦しまないと人は変わらない」という思い込みがあるからだそう。相手の行動を一時的に止められるため、効果があると勘違いしやすいのだとか。
  2. 人を叱って罰を与えると、脳は快感を感じ、スカッとした気持ちになることが科学的にもわかっていると紹介されています!この気持ちよさのせいで、自分が気持ちよくなるために叱るという行為に依存してしまう人が多いと指摘されているそうです。

「叱る」との上手な付き合い方

この本では、叱る行為とうまく付き合うための具体的な方法も紹介されています。

  • まず自分が権力者だと自覚し、自分の「当たり前」が本当に妥当か見直す
  • 相手が冷静なうちに、あらかじめ求めていることを説明しておく
  • 叱る時は危険な行動を止めるためだけに使い、短く終わらせる

そして、人が本当に大きく成長するのは、誰かに言われた時ではなく「自己決定」、つまり自分で決めたという感覚を持った時だと解説されています。所得や学歴よりも「自分の意思で決めたか」が幸福度に影響するという話は、非常に興味深いポイントだそうです。

「まさか叱ることがこんなに無意味な行為だとは思わなかった!」という発見があるかもしれない一冊だとか。

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