善悪の彼岸 (岩波文庫 青 639-5)

善悪の彼岸 (岩波文庫 青 639-5)

アバタロー
【名著】善悪の彼岸|ニーチェ 「真の自信」を持つ人の特徴とは ~自己肯定感を爆発させる「力の思想」~

アバタローさんが紹介

おすすめコメント

ニーチェの代表作『善悪の彼岸』は、以下のような悩みを抱える方にぜひ手に取っていただきたい一冊として紹介されています。

  • 自己肯定感の低さに悩んでいる
  • 生きる意味や目的を見失っている
  • 他人の優れた特性に嫉妬しやすい
  • 自分の才能や能力を活かせず不満を抱えている
  • 物事を多面的に捉える力を身につけたい

本作は、難解とされるニーチェ哲学の集大成『ツァラトゥストラ』を補完する入門書として書かれたもので、テーマは「近代性への批判」だとか。近代社会の基盤となっている道徳や常識、絶対的な価値といったものを徹底的に破壊し、新たな価値の原理未来の哲学のあり方を示した作品だそうです。

生きる原動力「力への意志」

生命を突き動かす根本原理は、単なる自己保存の本能ではなく、「自分の力を放出したい」という根源的な意欲、すなわち「力への意志」であるとされています。人は生命を維持するためだけに生きているのではなく、自分の力を放出するために生きているという考え方は、日々の無力感や焦燥感の正体を見つめ直すきっかけになるかもしれません。

既存の価値観への挑戦

社会が暗黙のうちに受け入れている道徳や善悪の基準が、実は人間の生きる力を削いでいると警鐘が鳴らされています。
また、苦悩は避けるべきものではなく、むしろ「大いなる苦悩こそ人間を高め、魂を強める鍛錬」であり、不幸をどう解釈し活用するかが重要だと語られています。

2つの道徳「奴隷道徳」と「主人道徳」

本書では、2つの道徳観が対比的に示されているそうです。

  • 奴隷道徳: 他者へのルサンチマン(妬み)から生まれた弱者の論理。忍耐や謙虚さを美徳とし、優れた才能や個性を抑圧する傾向があると指摘されています。
  • 主人道徳: 他人に認められることを必要とせず、「自ら価値を創造」する、事故を敬う道徳。自分の内なる力を肯定し、誇り高く生きる姿勢が賛美されています。

これは、他人が作った価値観の奴隷になるのではなく、共栄心ではなく自尊心によって生きることの大切さを教えてくれるようです。

誇り高く生きるために

誇り高く生きるためには、群れずに「この存在を貫く孤独」が大切にされているほか、物事を多様な視点から捉える「遠近法主義」という考え方も紹介されています。「事実というものは存在せず、あるのはただ解釈のみである」という有名な言葉は、固定観念から自身を解放するヒントになりそうです。

既存の価値観に揺さぶりをかけ、人間としての誇りや尊厳を失ってはならないと力強く訴えかける一冊として紹介されています。

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