侍女の物語 (ハヤカワepi文庫 ア 1-1)

侍女の物語 (ハヤカワepi文庫 ア 1-1)

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【男尊女卑地獄】「お伽話ではない現実を映す物語」「女が働くことが当たり前ではない世界がある」翻訳家・鴻巣友季子×宇垣美里で語る『侍女の物語』から読み解く"女性の自由"(第1回/全2回)

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おすすめコメント

「もしかしたら、こうなるかもしれない」という恐怖が、非常に実感を持って伝わってくる物語として紹介されています。読むタイミングによって迫ってくる怖さが変わり、「読むたびに怖さが更新されていくのはなぜ」と感じるほどだとか。

物語の世界は、女性たちが以下の4つの階層に分断されていると説明されています。

  • 幹部である「おば(アント)」
  • 妻の立場である「ワイブズ」
  • 家事労働を担う「マーサ」
  • 子どもを産むための道具とされる「侍女(ハンドメイド)」

この構造は、現代社会における総合職、一般職、専業主婦、派遣労働者といった女性たちの状況を驚くほど映し出している、という見方もあるそうです。

この物語が単なるSFやファンタジーで終わらないのは、描かれていることが「歴史の中のどこか、あるいは現在どこかで起きていること」だからだと語られています。かつては遠い世界の出来事のように感じられたかもしれませんが、今ではアメリカの中絶禁止法やアフガニスタンの状況など、現実とあまりにも重なる部分が多く、リアルな恐怖として迫ってくるとのこと。

読んだ感想としては、

  • 物語全体に「ずっとじめっとしていて、少し怖い」空気が流れている
  • 主人公の一人称で語られるため、まるでホラーのように「この先どうなるんだろう」と感じる
  • かつては自由があったことが描かれているからこそ、それを失う恐怖がより強く伝わってくる
  • 女性だけでなく男性も息苦しそうで、「これ誰が幸せな国なの?」と考えさせられる

といった点が挙げられています。
私たちの住む世界の隣にあるかもしれない物語として、非常に身近に感じられる一冊だそうです。

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