ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書)

ケーキの切れない非行少年たち (新潮新書)

文学YouTuberベル
【全5冊】最近読んだおすすめ本紹介します!

文学YouTuberベルさんが紹介

おすすめコメント

衝撃的なイラストとタイトルが印象に残る、2020年のベストセラーとして紹介されています。
児童精神科医が多くの非行少年たちと出会う中で、「反省以前の子供」がたくさんいるという事実に気づき、その実態を記した新書だそうです。

この本では、以下のような衝撃的な事実が指摘されているとのこと。

  • 少年院には、認知力が弱くケーキを当分に切ることすらできない非行少年が、実は大勢いるという実態がある。
  • この問題の根深さは、人口の10%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当てており、少年院だけでなく普通の学校でも同じなのだとか。

本書は、困っている彼らを学校や社会生活で困らないように導くための、超実践的なメソッドを公開しているそうです。
「境界知能」や「発達のグレーゾーン」という言葉が広まるきっかけの一つになった本とも言われていますが、言葉がカジュアル化したことで表面的な理解にとどまっている人にとっても、専門的な視点で個人や社会への影響まで深く知ることができ、読んで良かった一冊と紹介されています。

既存の非行少年更生プログラムは「認知力は正常」という前提で組まれているため、認知力が弱い子にとっては全く意味がないという問題点や、「殺人を犯した少年が自分のことを優しい人間だと評価した」といった衝撃的なエピソードも挙げられており、冷静に「反省以前の問題」なのだと頷ける部分があるそうです。

ただ問題を指摘するだけでなく、「サイコパスだから」といった言葉で片付けるのではなく、少年院に入る以前から抱えている根深い生活上の問題にいかに早く気づけるかで、本人にとっても社会にとってもベターな状態を作れるのではないか、という希望を持たせてくれる切り口も魅力だとか。

65万部を突破した大ベストセラーであり、普段、新書や社会派ノンフィクションに馴染みがない人でも、興味本位で手に取ったとしても現状を伝えるパワーがあり、読み物としても非常に関心を引くものと紹介されています。
オーディブルの聞き放題対象にもなっているそうです。

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