
二人キリ (集英社文芸単行本)
本をよく読む人が最近読んだ本について話します【2024年6月】
ほんタメさんが紹介
おすすめコメント
昭和に実際に起きた「安倍サダ事件」を題材にした、村山ゆかさんの小説として紹介されています。
タイトルの『二人キリ』には、二人っきりの意味だけでなく、事件の際に体に刃物で「きり」と書かれたことにも由来しているそう。
物語は、安倍サダ事件に少年時代に遭遇した脚本家の男性が主人公。彼が安倍サダ本人や、彼女の周りにいた様々な人々に話を聞き、事件の真相に迫っていく構成になっているだとか。
- •幼馴染み
- •初恋の人
- •稽古屋で会った女性
など、ニュースでは語られないような人々の視点から、安倍サダという一人の女性の人物像が多角的に描き出されていきます。
「恋愛かける地獄」のようなジャンルが好きな人には特におすすめとのこと。人を殺してしまうほど「もう大好きに大好きになっちゃった」という感情に至るまでの心の動きが、一つの仮説として見事に描き切られています。
特に、物語の最後に登場するある人物の視点から語られるパートがとても良いそうで、「うわこの本読んでよかった!」と心から思えるほどの感動があったとか。
様々な視点で語られるため、何が真実かは分からないけれど、その中に「分かってしまう部分」や「共感できてしまう部分」がきっと見つかる、そんな奥深い一冊として紹介されています。
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