日本の死角 (講談社現代新書 2703)

私たちが当たり前だと思っている「日本の常識」が、実は大きな誤解かもしれないと問いかける一冊として紹介されています。このままでは世界に取り残されてしまうかもしれない日本が抱える、これまで見えてこなかった日本の死角について、多くの論点から鋭く考察されているそうです。

本書で語られる、驚くべき日本の姿

• 新時代の結婚の常識について

  • •少子化の原因を未婚者のせいにする風潮「ソハラ」の実態や、独身は自らの意思による素晴らしい選択であるという、力強いメッセージが打ち出されています。
  • •夫の死後に婚姻関係を解消する「死後離婚」や、夫婦で別のお墓に入る「夫婦別墓」を望む人が増えているという、驚くべき令和の離婚事情が解説されているとか。

• 差別と暴力の真実について

  • •40年以上もなくならないいじめ問題の根本原因は、実はたった2つのシンプルな理由に集約されると述べられています。
  • •学校で起きているのは「いじめ」などという言葉では済まされない、暴行や恐喝といった立派な犯罪であり、学校が市民社会のルールの及ばない無法地帯になっていると厳しく指摘されているそうです。
  • •私たち人間は誰しも差別を生む精神構造を持っているという事実をまずはっきりと認め、その上で他者とどう向き合うべきかが問われています。

• 「日本人は集団主義」という幻想について

  • •「日本人はみんな同じように行動する」という常識は、実は大きな幻想であると紹介されています。
  • •ある同調行動の実験では、なんと日本人の方がアメリカ人よりも集団に同調しにくいという驚きの結果が出ているそうです！
  • •この「日本人は集団主義」というイメージは、戦後に広まったものであり、本来の私たちは決して個性がないわけではないと解説されています。

これまで信じてきた日本の姿や日本人像が覆されるような、非常に興味深い内容になっているそうです。当たり前を問い直し、これからの日本を考えるきっかけになる一冊として紹介されています。