野生の経済学で読み解く 投資の最適解 日本株で勝ちたい人へのフォワードガイダンス

著者8年ぶりの紙の本の新刊で、予約段階から非常に話題になっていた一冊として紹介されています。日本の経済が新たなフェーズに入った今、投資家が知るべき情報が満載で、大変勉強になる内容だとか。

本書では、「野生の経済学」という独自の視点から、複雑な経済現象を分かりやすく読み解いていくそうです。

日本のデフレはついに終わった！

日本の物価上昇が一時的なものではなく、本格的なインフレに突入したと判断できる具体的な理由が解説されています。

• •海外からのインフレは3年かけて届く
• •賃金のデフレ圧力は止まった
• •日本の製造業労働力は国際競争力を持っている
• •日本の住宅用不動産価格は上昇トレンドに入った

これらの背景には「供給ショック」「人手不足」「期待感」という3つの要素があり、特に海外からの供給ショックは少なくとも2025年、条件によっては2029年まで続く可能性があると考察されています。

金融政策の歴史から学ぶ「今」の重要性！

アメリカFRBの金融政策が、どのように進化してきたのかを6つのフェーズに分けて解説。過去の失敗と改善の歴史を知ることで、「目標インフレ率2%＋フォワードガイダンス」という現行の体制がいかに恵まれた時代であるかを実感できるそうです。
このフォワードガイダンスの導入により、市場のボラティリティ（VIX指数）が低下し、株式の優位性がさらに高まったのではないかと感じられる内容になっています。

日本株で勝ちたい人への具体的なガイダンス

こうした分析を踏まえ、今後の日本経済や投資戦略について具体的な提言がなされています。

• •日本版フォワードガイダンスの必要性: 日銀が中立金利の水準やその理由を具体的に示すことの重要性が述べられています。
• •株式の「絶対的価値」と「相対的価値」: 企業の稼ぐ力（絶対的価値）だけでなく、金利などの外部環境（相対的価値）が株価にどう影響するかが学べます。現行の金融体制では、利上げ時の株価下落度が大きくなっているという分析は必見だそうです。
• •インフレ時代の日本株投資戦略4選: これまでの常識が通用しなくなった新しい市場フェーズで、どのような投資戦略に切り替えるべきかが示されています。

その他にも、1987年のブラックマンデー前夜との類似点など、興味深いトピックが満載だとか。
ただし、内容は専門的な部分も含むため、投資初心者よりは中級者以上の方に特におすすめの一冊かもしれない、とのことでした。