大前研一　日本の論点　2025～2026

この本は、わずか数年で確実に訪れるとされる絶望的な日本の未来について、様々な論点から鋭く切り込んでいると紹介されています。

【政治・経済の論点】

• •自民党の裏金問題の根本には、選挙にお金がかかる構造や、パーティー券購入という形で実質的な献金が続く政党助成制度の問題があると指摘されているそうです。このままでは、税金の無駄遣いは決してなくならないのだとか。
• •日経平均株価の史上最高値更新は、算出方法がインチキであり「見せかけ」に過ぎないと説明されています。世界が10倍以上の成長を遂げる中、日本だけが取り残されているという厳しい現実が示されているそう。
• •「失われた30年」の真の原因は、バブル崩壊によって消費者も企業も「欲」を失ってしまったことにあると述べられています。政府の経済対策は検討違いで、ゾンビ企業を延命させただけだという指摘もされているようです。

【社会問題の論点】

• •令和の米騒動はマスコミが作り出した空騒ぎで、その裏で既得権益を持つ農協が潤っていたと解説されています。日本の米が抱える真の問題は米不足ではなく、農業の「担い手不足」であり、このままではいずれ本当の米不足に直面すると警告されているのだとか。
• •日本の国民皆保険制度は破綻寸前だとされています。制度を維持するためには、軽症を保険対象から外すことや、オンライン診療の推進、救急車の有料化、そして製薬会社の「ドル箱」となっている薬を保険適用から外すといった、大胆な改革が必要だと提案されているそうです。

【国際情勢と日本の危機】

• •アメリカは世界中から恨まれており、軍事力もかつてほどではないと分析されています。もしアメリカが世界の紛争から手を引けば、アメリカに依存しきった日本は、中国、ロシア、北朝鮮に侵略されるのを待つだけの国になってしまうという、衝撃的な未来が予測されているそうです。

これらの論点を通じて、日本の現状と未来に対する厳しい見方が示されている一冊だとか。