未来力 「10年後の世界」を読み解く51の思考法

これからの未来を想像し、新たなイノベーションを起こして現状を打破していくために必要な思考法が学べる一冊として紹介されています。

未来をイメージすることが、イノベーションを促し社会を前進させる原動力になると説明されています。
例えば、ケネディ大統領が月面着陸という長期的なビジョンを掲げたことで、技術革新が進んだ事例が挙げられています。

イノベーションの本質

イノベーションとは、全く新しい発明だけでなく、iPhoneのように音楽、電話、インターネットといった既存の技術を「新結合」させる発想のことだと紹介されています。日本の長きにわたる衰退の背景には、このイノベーション不足があるそうです。

未来を創造するための7つの発想

現状を打破し、これからの時代を生き抜くために必要な思考法として、以下の点が解説されています。

• アントレプレナーシップを持つ
  • •自らリスクを取って新しいことを実行していくアントレプレナー（実業家）こそが、どんな時代でも未来を作っていくと述べられています。世界の定義が変わりつつある激動の時代だからこそ、その重要性が増しているそうです。
• スピードと失敗を評価する
  • •世界をリードする企業はベンチャーが多く、その理由はスピードを重視しているからだと説明されています。また、アメリカでは失敗が「大きな学び」として評価され、次の成功の糧になると考えられている点が、日本の文化との違いとして紹介されています。
• 移民を受け入れる
  • •日本の深刻な技術者不足を乗り越えるための唯一の方法として、移民の受け入れが挙げられています。
• 日本の教育を見直す
  • •暗記中心の指示行動型の教育ではなく、物事の背景を深く掘り下げて論理的思考力を養う教育が必要だとされています。
  • •また、多くの学習時間をかけても話せるようにならない英語教育の抜本的な改革も、日本の未来のために不可欠だと述べられています。
• 教養を身につける
  • •世の中の大きな流れを自分なりにイメージするためのフレームワークとして、専門分野にとらわれない教養が不可欠だと説明されています。ビジネスの現場にこそ教養は活きてくるものであり、「教養あってのビジネスやイノベーション」だとされています。

時代の変化に取り残されないために、まずは発想を変えるきっかけとなる一冊のようです。