毎日使う歯磨き粉の選び方|市販・フッ素1450・研磨剤と泡の少なさの4条件で7本に絞りました
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こんにちは、しゅりです。
歯磨き粉って、売り場に行くと種類が多すぎませんか。私は毎日使うものを適当に選びたくなくて、成分から調べ倒しました。この記事は、その調べものと、行き着いた自分の選び方の記録です。

歯磨き粉、また調べるの?前も調べてたの、台帳につけてあるけど。

以前は違う基準で選んでいたんですが、調べているうちに考えが変わって、選び方そのものを見直しました。

なら、その新しい選び方を聞く。
- 決めるのは:毎日ずっと使う1本を選ぶときの、条件と候補
- 絞った条件:市販で買えること/フッ素1450/研磨剤が少ないこと/泡が少ないこと(それぞれ理由をこのあと1つずつ書きます)
- ここでは決めないこと:オフィスホワイトニング後や、歯周病が気になるときなど、特殊な状況で使う1本。目的が変われば条件も変わるので、別の記事に分けています
結論:4つの条件で絞って、そのあと4つの材料で見比べました
私がこの記事で見ているものは、2種類に分かれています。「満たすものを探すのに使った条件」と、「探すのには使わず、あとで見比べた比較材料」です。
- 【条件】市販で買えること … 買い直せないと、また選び直しになるからです
- 【条件】高濃度フッ素(1450ppm) … 虫歯予防の効果が、研究で確かめられているからです
- 【条件】研磨剤が少ないこと … 削れてしまったら戻せないからです
- 【条件】泡が少ないこと … 泡で磨けた気になるのを避けたいからです
- 【比較材料】続けやすい値段/悩みに効く成分/殺菌成分の有無/研磨の程度 … これで候補を絞ることはしていません
条件は、満たすか満たさないかだけで見ています。 たとえば研磨剤は「少ないこと」までが条件で、無研磨か低研磨かという程度の差は、条件にせず、比較材料の「研磨の程度」として、あとで見比べています。
条件:市販で買えること
YouTubeなどで歯磨き粉のおすすめを見かけることがありますが、もともと歯科医院で扱われている「歯科専売品」であることも少なくありません。専売品には成分の優れたものも多く、私自身、気に入って使っているものもあります。ただ、Amazonなどの通販だと、時期によって価格や在庫がばらつくこともあります。今回は毎日使う定番を選ぶ調査です。せっかく調べてリピートを決めても、また品薄で選び直すのは面倒なので、「無くなったら、いつでも同じものを買い直せる」ことを優先し、市販を条件にしました。
条件:高濃度フッ素(1450ppm)
これを条件に置いた理由は、フッ素の虫歯予防に研究の裏づけがあるからです。世界中の試験を集めて結論を出しているコクランという団体の報告(2019年)は、96件・約6万5千人ぶんの試験をまとめたうえで、フッ素入りの歯磨き粉はフッ素なしのものより虫歯予防に効果がある、と判定しています(※1)。WHO(世界保健機関)も2021年に、必要不可欠な医薬品のリストへ歯科用の項目を新設して、フッ素1000〜1500ppmの歯磨き粉を挙げています(※2)。フッ素の働きは大きく3つあります。
- 再石灰化の促進:食事で口の中が酸性になると歯のミネラルが溶け出します(脱灰)(※3)。フッ素は、溶け出したカルシウムやリンを歯に戻す再石灰化を助けます(※4)
- 歯質の強化:フッ素が取り込まれると、エナメル質の一部が酸に溶けにくい結晶(フルオロアパタイト・フッ化ハイドロキシアパタイト)に変わります(※4)
- 細菌の酸産生の抑制:虫歯の原因菌の働きを弱め、歯を溶かす酸を作りにくくします(※4)

濃度は、日本の4学会が2023年に出した推奨が6歳以上の成人・高齢者は1400〜1500ppmとしています(※5)。日本は上限が1500ppmと決まっていて、市販されているのは1450ppmか950ppmの製品が多くなっています(※6)。売り場で選べる高いほうが1450ppmで、推奨にも収まります。1450ppmなら合格、それ未満や無配合なら私は選びません。目的が変わっても、フッ素だけは条件から外しません。
条件:研磨剤が少ないこと(やさしく磨く)
研磨剤は着色汚れを落とす一方で、量が多いと歯の表面(エナメル質)を削る可能性が指摘されています。健康なエナメル質はそう簡単には削れないとされていますが、歯は一度削れると元には戻りません。しかも、酸性のものを口にした直後などは表面が一時的に軟らかくなり、削れやすいタイミングもあります。取り返しがつかないからこそ、私は安全寄りに考えて、研磨剤は少ないことを条件にしています。

条件:泡が少ないこと(じっくり磨く)
泡立ちが良いと口の中がすぐ泡だらけになって、磨けた気になってしまいます。泡が少ないと、どこを磨いているか確認しながら時間をかけて磨けます。すすぎも軽く済むので、フッ素が口に残りやすい利点もあります。

4つの条件で、7本まで絞りました
4つの条件をすべて満たすものを探しました。
研磨と泡は、「入っていない」か「少ない」とメーカーが公式に明記している商品だけを対象にしました。私が使ってみて判断したのではなく、メーカーの表示で分けています。明記が見つからないものは、候補に入れていません。
この条件で見つかったのが、7本でした。研磨だけは無研磨と低研磨で程度が分かれますが、条件としてはどちらも合格なので、その差はあとの比較材料のほうで見ます。並びは、このあと1本ずつ紹介する順です。
- クリニカアドバンテージ ジェルハミガキ[電動ハブラシ向け]詳しく
- ラクレッシュEX 薬用ハミガキジェル詳しく
- デントヘルス 薬用ハミガキ 無研磨ゲル詳しく
- クルクリンPGガード 知覚過敏ケアプラスジェル詳しく
- クルクリンPGガード デンタルペースト詳しく
- クルクリンPGガード 美白ケアプラスペースト詳しく
- シュミテクト プラチナプロテクトEX詳しく
※フッ素は種類(NaF/MFP)に違いはありますが、濃度はすべて1450ppmです。
7本それぞれの特徴と、どんな時に選ぶか

条件は7本とも満たしてるんでしょ。なら、いちばん安いのでいいじゃん。調べ終わり。

特に悩みがない時は、それで正解です。ただ、値段だけで決めると、見落とすものがあるんです。
ここからは、条件を通った7本を、比較材料で見比べていきます。ここで見るのは、その上に何が乗っているかの違いです。見るのは4つで、①1回あたりの値段、②どの悩みに効く成分が入っているか、③殺菌成分を使っているかどうか、④研磨の程度(無研磨か、低研磨か)です。
比較材料①:1回あたりの値段
どんなに良くても、続けられない値段では意味がありません。大事なのは1本の値段ではなく、1回あたりのコストです。
- 1回あたり = 税込価格 ÷ 内容量(g) … 歯磨き粉は1回に約1gしか使いません。成人の推奨使用量は歯ブラシ全体で1.5〜2cm程度とされ(※5)、量にすると一般に約1gほどです
- 記号の目安 … ◎ 〜5円/◯ 5〜15円/△ 15円超
※この記事に出てくる値段は、すべて2026年7月22日時点のAmazonの実売価格を、この前提で1回あたりに換算した目安です(実売は変動します)。クリニカはY字フロス付き、シュミテクトは歯ブラシ付きのセット価格、ラクレッシュEXは2個パックの1本あたりで計算しています。金額は、4つの比較材料の説明がそろったところで、1枚の表にまとめて載せています。
いちばん安いクリニカは、有効成分をフッ素と殺菌成分のCPCに絞った構成で、しみるのを抑える成分も着色に働く成分も入っていません。特に悩みがない時はそれでいいですが、悩みがある時に安さだけで選ぶと、肝心の成分が入っていない1本を買うことになります。ここから、悩みのほうを見ていきます。
比較材料②:悩みに効く成分は、こう入っている
ここは「毎日の1本に、何が上乗せされているか」の話です。歯周病対策に特化した歯磨き粉を使いたい、ホワイトニングのあとに使いたい、というように目的が変わり条件が変わる場合は、別の記事に分けています。
- 歯がしみる → クルクリン知覚過敏ジェル(無研磨)/シュミテクトEX(低研磨・定番ブランド)
- 歯ぐきが気になる → デントヘルス(手厚い)/クルクリン デンタルペースト(軽め)
- コーヒーやお茶の着色 → クルクリン美白
- 悩みが1つに絞れない → ラクレッシュEX(歯がしみる・歯ぐきの腫れ・歯石の沈着をまとめてカバー)
- 特に悩みはない、安く続けたい → クリニカ
それぞれに実際どの成分が入っているかは、④のあとの総合比較表の「歯がしみる/着色汚れ・歯石/歯ぐきの腫れ」の3列にまとめています。
比較材料③:殺菌成分を使うか、使わないか
調べていていちばん面白かったのは、ここでした。7本は、殺菌成分が入っている2本と、入っていない5本に分かれます。しかも1本を除いて、メーカーの打ち出し方が正反対の2方針に割れていました。
殺菌成分で、菌をまとめて抑える
クリニカ — CPC
デントヘルス — IPMP・ラウロイルサルコシンNa
殺菌剤を使わず、菌のバランスに配慮
クルクリン3本 — 殺菌剤不使用で、口の中の菌のバランス(口腔内フローラ)を整える打ち出し
ラクレッシュEX — 殺菌剤のかわりにL8020乳酸菌。「善玉菌を残し、悪玉菌を除去する」という、まとめて殺さず選り分ける考え方
※シュミテクトEXは殺菌成分なし・菌についての打ち出しもなし。しみるのに振り切った1本だと思います。

で、どっちが正しいの?

どちらが正しい、という話ではないみたいです。厚生労働省も、フッ素・抗炎症剤・殺菌剤などを目的に応じて選ぶという示し方で(※7)、殺菌剤を使わないほうが健康的、とも書かれていません。あとは自分がどちらにしっくりくるか、だと思います。
以前の私は、殺菌成分が必ず入っていることを条件にしていました。でも、歯周病予防でいちばん効くのは殺菌成分ではなく、フロスや歯間ブラシでプラーク(歯垢)を物理的に落とすことだと考えるようになって、毎日使いの条件から比較材料に降ろしました。私自身、殺菌成分の有無にこだわるより、毎日Y字タイプのフロスを続けることを優先していて、定期検診でも「よく磨けています」と言ってもらえています。
殺菌成分の種類や濃度そのものが気になる方に向けては、その調査を歯周病特化の歯磨き粉の記事に分けてまとめます。
比較材料④:研磨の程度(無研磨か、低研磨か)
7本の内訳は、研磨剤が入っていないと明記している無研磨が4本、低研磨と明記しているのが3本でした。どれがどちらかは、このあとの総合比較表の「研磨」列に載せています。どちらを選ぶかは、良し悪しではなく、研磨剤(清掃剤)の係=着色汚れをこすり落とすことを、毎日の歯磨きに置くかどうかで分かれると考えています。
無研磨を選ぶとき
毎日の歯磨きは物理的な刺激をできるだけ低くして、着色汚れは歯科のクリーニングや、ときどきの集中ケアのほうで落としたい時。
低研磨を選ぶとき
コーヒーやお茶をよく飲み、着色汚れも毎日の歯磨きである程度落としたい時。着色の係として、研磨剤に少しだけ働いてほしい時(美白ケアのクルクリン美白はこの組です)。
※無研磨=研磨がまったくゼロ、という意味ではありません。「低」にも各社共通の数値基準はなく、研磨力の数値(RDA)は公開していないメーカーが多いので、数字での順位づけもしていません。
4つの比較材料を、1枚の表にまとめました
比べる材料が出そろったので、ここで1枚にまとめます。並びは、このあと1本ずつ紹介する順です。
| 製品 | 1回あたり | 歯がしみる | 着色汚れ・歯石 | 歯ぐきの腫れ | 殺菌成分 | 研磨 | リンク |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| クリニカアドバンテージ ジェルハミガキ[電動ハブラシ向け] | ◯ 約8円 | — | — | — | CPC | 無研磨 | Amazon 楽天 |
| ラクレッシュEX 薬用ハミガキジェル | ◯ 約10円 | 硝酸K | ポリリン酸Na(歯石) | グリチルリチン酸2K | なし | 無研磨 | Amazon 楽天 |
| デントヘルス 薬用ハミガキ 無研磨ゲル | ◯ 約12円 | — | — | トラネキサム酸・ビタミンE | IPMP・ラウロイルサルコシンNa | 無研磨 | Amazon 楽天 |
| クルクリンPGガード 知覚過敏ケアプラスジェル | ◯ 約13円 | 硝酸K+乳酸Al | — | グリチルリチン酸2K | なし | 無研磨 | Amazon 楽天 |
| クルクリンPGガード デンタルペースト | ◯ 約11円 | — | — | グリチルリチン酸2K | なし | 低研磨 | Amazon 楽天 |
| クルクリンPGガード 美白ケアプラスペースト | ◯ 約15円 | — | ポリリン酸Na | グリチルリチン酸2K | なし | 低研磨 | Amazon 楽天 |
| シュミテクト プラチナプロテクトEX | △ 約16円 | 硝酸K+乳酸Al | — | — | なし | 低研磨 | Amazon 楽天 |
※悩みの3列(歯がしみる/着色汚れ・歯石/歯ぐきの腫れ)に書いたのは、メーカーが公式にその働きをうたっている成分だけです。成分が入っていても、メーカーがその働きをうたっていない場合は載せていません(列名の一部だけうたっている場合は、担当を括弧で書いています)。
無研磨の4本
ここからは、7本を1本ずつ見ていきます。並べる順番は、研磨の程度で2組に分けました。まずは、研磨剤(清掃剤)が入っていない4本から。
クリニカアドバンテージ ジェルハミガキ[電動ハブラシ向け](約8円)
こんな時に:条件を満たす7本の中で、いちばん安い1本から試したい時。
7本の中でいちばん安い1本です。有効成分はフッ素と殺菌成分のCPCだけ。しみるのを抑える成分も着色に働く成分も入っていない、むし歯と口臭・歯肉炎に絞った素直な構成です。
なお、[電動ハブラシ向け]は私が特徴として付け足したものではなく、もともとの商品名です。
ライオン
クリニカアドバンテージ ジェルハミガキ[電動ハブラシ向け]
ラクレッシュEX 薬用ハミガキジェル(約10円)
こんな時に:殺菌成分で菌をまとめて叩くのに抵抗がある時。歯がしみる・歯ぐきの腫れ・歯石の沈着と気になるところが散らばっていて、1本にまとめたい時。
7本で唯一、殺菌剤のかわりに乳酸菌そのものを足している1本です。L8020乳酸菌は、広島大学の二川浩樹教授が、むし歯や歯周病になったことのない子どもの口の中から見つけたヒト由来の菌です。名前の8020は、「80歳になっても自分の歯を20本以上」の8020だそうです(※8)。調べるまで、ただの型番だと思っていました。殺菌剤もエタノールも使っていません。
ここは正直に書いておきたいのですが、L8020乳酸菌は全成分表示では「矯味剤」、つまり味を調える成分として入っています。医薬部外品としての効能を担っているのは、硝酸カリウム(歯がしみる)・フッ化ナトリウム(むし歯)・ポリリン酸ナトリウム(歯石の沈着)・グリチルリチン酸ジカリウム(歯ぐきの腫れ)の4つのほうです。「乳酸菌だから歯周病を防ぐ」という読み方は、表示とは食い違います。
とはいえ、有効成分4つで守備範囲がいちばん広いのはこの1本です。しみるのを抑える成分は硝酸カリウムだけなので、しみるのを最優先にするならこの下の2本のほうが手厚いですが、悩みが1つに絞れていないならこれが素直だと思います。風味はアップルミントで、強いミントが苦手でも選びやすいタイプです。
ジェクス
ラクレッシュEX 薬用ハミガキジェル
デントヘルス 薬用ハミガキ 無研磨ゲル(約12円)
こんな時に:歯みがきで歯ぐきから血が出る、歯ぐきが腫れぼったいといった時。歯周ケアを無研磨でやりたい時。
歯周病に向けた有効成分が、7本でいちばん多い1本です。有効成分は全部で5つあり、むし歯用のフッ素を除く4つが歯周病対策。IPMPとラウロイルサルコシンNaの2つで菌を抑え、トラネキサム酸で歯ぐきの腫れや出血を抑え、ビタミンE(酢酸トコフェロール)で血行を促す。歯周病に対して、殺菌・抗炎症・血行の3方向から当てにいっている1本です。粘性の高いゲルなので、歯ぐきに乗せてマッサージする使い方も公式が案内しています。
同じ歯ぐき担当でも、下のクルクリン デンタルペーストは抗炎症のグリチルリチン酸2Kだけです。すでに出血があるくらい歯ぐきの状態が気になっているなら、こちらのほうが手厚いと思います。
弱点は、7本で唯一、発泡剤にラウリル硫酸Na(SLS)を使っていることです。公式も「研磨剤無配合の低発泡タイプ」としていて泡立ちは控えめですが、SLSを避けたい時(口内炎を繰り返す人など)には引っかかると思います。
ライオン
デントヘルス 薬用ハミガキ 無研磨ゲル
クルクリンPGガード 知覚過敏ケアプラスジェル(約13円)
こんな時に:冷たいものがしみるのが気になっていて、歯磨き粉は無研磨から選びたい時。
しみるのを抑える成分を2種類持っているのは7本でこれとシュミテクトEXの2本だけで、そのうち研磨剤がゼロなのはこちらだけです。硝酸カリウムが歯の内側で神経に伝わる刺激を抑え、乳酸アルミニウムが外側から象牙細管(刺激の通り道)をふさぐ。内と外の二段構えになっています。
同じ2成分を持つシュミテクトEXとの違いは、研磨剤の有無です。無研磨にこだわるならこちら。歯ぐきケアの成分(グリチルリチン酸2K)が入っているのも、2本のうちこちらだけです。
なお、発売は2025年9月と、7本の中では新しい1本です。
サラヤ
クルクリンPGガード 知覚過敏ケアプラスジェル
低研磨の3本
もう一方の組です。研磨剤は入っていますが、メーカーが公式に「低研磨」と明記しています。
クルクリンPGガード デンタルペースト(約11円)
こんな時に:歯ぐきの腫れや口のねばつきが気になるけれど、殺菌成分でリセットする方向には行きたくない時。クルクリンをまず素の状態で試したい時。
クルクリン3本の土台になる1本です。しみるのを抑える成分も着色に働く成分も足していないぶんシリーズでいちばん安く、内容量も90gでいちばん多い。有効成分はモノフルオロリン酸ナトリウム(むし歯)とグリチルリチン酸ジカリウム(歯ぐきの腫れ)の2つだけです。
面白いのは、シリーズが掲げているのが「口腔内フローラ」、つまり口の中に住んでいる菌のバランスだというところです。殺菌剤で菌ごとまとめてリセットするのではなく、シリーズ共通の看板成分であるウコンエキスで、口の中を清浄に整える。公式も「人工甘味料・殺菌剤不使用」と2つ並べて打ち出していて、足すより引くほうの設計なのだと思います。
歯ぐき担当としては、上のデントヘルスに比べるとかなり軽い構成です。血が出るような段階ならデントヘルス、そこまでではないけれど殺菌剤は使いたくない、ならこちら。ウコンの色で歯ブラシに色が移ることがある点は、クルクリン3本に共通です。
サラヤ
クルクリンPGガード デンタルペースト
クルクリンPGガード 美白ケアプラスペースト(約15円)
こんな時に:コーヒーやお茶をよく飲み、着色を毎日ケアしたい時。
7本で唯一、着色への働きを公式にうたう成分(ポリリン酸ナトリウム)を持っています。こすり落とすのではなく、汚れを浮かせて落とす方向の成分です。実は同じポリリン酸ナトリウムはラクレッシュEXにも入っているのですが、あちらの公式の約束は歯石までで、着色をうたっているのはこの1本だけです。タバコのやにの除去と、歯石が付くのを防ぐ効能も持っています。
しかもこの1本は低研磨の組なので、浮かせる成分と研磨剤の両方が着色に働きます。着色ケアという点では、7本でいちばん手厚い1本です。
注意としては、もともとの歯の色より白くなるわけではありません。日本では市販の歯磨き粉に漂白成分(過酸化水素)を入れられないので、できるのは着いた汚れを落とすところまでです。歯石も「沈着を防ぐ」であって、付いてしまった歯石は歯医者さんでないと取れません。
1回あたり15円は、7本の中では高いほうです。なお、発売は2026年3月と、こちらも新しい1本です。
サラヤ
クルクリンPGガード 美白ケアプラスペースト
シュミテクト プラチナプロテクトEX(約16円)
こんな時に:しみるのを何より先に止めたい時。歯ぐきの出血や腫れは、いまのところ気にならない時。
しみるのを抑える成分は上のクルクリン知覚過敏ジェルと同じで、硝酸カリウム+乳酸アルミニウムの2種類です。あちらが無研磨なのに対して、こちらは低研磨。知覚過敏ケアの定番ブランドで、どこの売り場でも見つけやすいのはこちらだと思います。
いっぽうで、7本で唯一、歯ぐきに効く成分が入っていません。効能にも歯肉炎・歯周炎の予防は含まれていません。しみるのに集中している、とも読めますし、歯ぐきも気になるなら別の1本、とも読めます。
公式が「使用を中止すると再びシミ始めるおそれがあります」と書いていて、続けることが前提の製品です。1回あたり16円は7本でいちばん高いです。
Haleonジャパン
シュミテクト プラチナプロテクトEX
目的が変わる1本は、別記事で
この記事で決めたのは、毎日使う1本の選び方と、その候補までです。歯周病が気になる時や、ホワイトニングのあとに使いたい時は、目的が変わるぶん条件も変わります。そこは記事ごとに決め直しています。
- 歯周病が気になる → 歯周病特化の歯磨き粉の記事
- ホワイトニングのあとに使いたい → ホワイトニング後の歯磨き粉の記事
よくある質問
フッ素1450ppmは子どもにも使えますか?
6歳未満への使用は控えることとされています(※6)。子ども用は年齢に応じた低濃度の製品を選んでください。
こばんの台帳

整理したぶん、台帳につけたよ。今回は条件4つで7本まで絞ったんだね。
記録:2026年7月——歯磨き粉の選び方を条件4つ(市販・フッ素1450・研磨剤が少ないこと・泡が少ないこと)で確定。条件を満たす市販品7本を洗い出して比較。
結論:選び方の調査はここで打ち止め。次から売り場で悩む時間はゼロでいい。定番の1本は、この7本の中から決める。
備考:歯科専売品は流通が安定しないので今回は見ていない。悩み別の成分調査は別記事に分ける。

条件が決まったなら、もう売り場で悩まないで。時間の無駄だから。
まとめ
歯磨き粉は毎日使うものなので、一度、絞る条件を決めてしまえば、あとは迷わなくなります。私の場合は、市販で買えること・フッ素1450・研磨剤が少ないこと・泡が少ないことの4つ。値段と悩みに効く成分、殺菌成分の有無、研磨の程度は、条件にせず最後に見比べる比較材料でした。条件の4つのうち、フッ素だけは目的が変わっても外しません。
この4つを満たしたのが、今回の7本です。土台はどれも同じなので、毎日の1本としては、どれを選んでも条件は満たせます。そのうえで選ぶなら、上に乗っている成分で決めます。
- 歯がしみる … 無研磨から選ぶならクルクリン知覚過敏ジェル、売り場で見つけやすいのはシュミテクトEX
- 歯ぐきの腫れや出血 … 手厚いのはデントヘルス、そこまでではないならクルクリン デンタルペースト
- コーヒーやお茶の着色 … 7本で唯一、着色への働きをうたうクルクリン美白
- どれも少しずつ気になる … 悩み4つをまとめてカバーするラクレッシュEX
- 特に気になるところはない … いちばん安いクリニカ。殺菌成分(CPC)を避けたいならラクレッシュEX
私自身は、どれを定番にするかまだ決めていません。土台が同じだと分かったので、あとはこの7本を順に使っていこうと思います。
歯周病やホワイトニング後のように目的が変わる1本は、別の記事に書いていきます。目的が変われば条件も変わるので、そこは記事ごとに決め直します。
【出典】
- ※1 Fluoride toothpastes of different strengths for preventing tooth decay(コクランレビュー、Walsh T ほか 2019)
- ※2 WHO必須医薬品モデルリスト 第22版(2021年9月30日):歯科用製剤の項にフッ化物配合歯磨剤1000〜1500ppmを収載
- ※3 むし歯の予防法(総論):厚生労働省 e-ヘルスネット
- ※4 フッ化物利用(概論):厚生労働省 e-ヘルスネット
- ※5 フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法(4学会合同、2023):日本口腔衛生学会ほか
- ※6 フッ化物配合歯磨剤:厚生労働省 e-ヘルスネット
- ※7 歯みがきを助けるもの(電動歯ブラシ・歯磨剤・洗口液):厚生労働省 e-ヘルスネット
- ※8 L8020乳酸菌とは:ジェクス株式会社
Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。
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