![「セルフ・コンパッション[新訳版]」を読んだら毎日が穏やかになりました](/_next/image?url=https%3A%2F%2Fimages.microcms-assets.io%2Fassets%2F701da8f925b34efdb0d78f82420c8069%2Ffba05c7cf14a43c7af42aafa9f763866%2F%25E3%2582%25BB%25E3%2583%25AB%25E3%2583%2595%25E3%2583%25BB%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25B3%25E3%2583%258F%25E3%2582%259A%25E3%2583%2583%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%25B3%255B%25E6%2596%25B0%25E8%25A8%25B3%25E7%2589%2588%255D.jpg&w=3840&q=75)
「セルフ・コンパッション[新訳版]」を読んだら毎日が穏やかになりました
目次
こんにちは!
今日は、クリスティン・ネフ先生の「セルフ・コンパッション[新訳版]」のレビューをしていこうと思います。
どんな本か
「セルフ・コンパッション[新訳版]」は、テキサス大学オースティン校の教育心理学准教授を務めるクリスティン・ネフ博士によって書かれた本です。
2021年7月19日に金剛出版から発売されました。
この本はセルフ・コンパッション(自分への思いやり)について、実証研究の先駆者であるクリスティン・ネフ博士が自身の体験や学術的な知見をもとにわかりやすく解説しています。
購入のきっかけ
前々から人前で話す時に緊張しやすい性格で、これをどうにかしたいと思ったのがきっかけです。
改善するにあたり原因を考えた時、言い間違えたりせず、完璧に話さないといけないと思い込んでいることに気づき、自分に厳しすぎるから緊張するのかなと思いました。
同時に、以前メンタリストDaiGoさんが動画で「セルフ・コンパッション(自分への思いやり)」の大切さについて語っていたことを思い出しました。
きっとこれが自分には足りていないだろうと気づき、買ってみたという流れです。
おすすめしたい人
- ありのままの自分を大切にしたい人
- 穏やかで幸せに毎日を過ごしたい人
- 競争社会で疲れている人
- 人生を楽しみたい人
- 頑張りすぎて、疲れてしまうことがある人
- 自分に厳しくすることが、成長をもたらすと考えている人
この本を読んで変わったこと
この本は
第1部 なぜセルフ・コンパッションなのか
第1章 セルフ・コンパッションを見つける
第2章 愚行はおしまいにする
第2部 セルフ・コンパッションの核となる構成要素
第3章 自分に優しくする
第4章 誰しも経験することだと知る
第5章 現実に対してマインドフルでいる
第3部 セルフ・コンパッションがもたらす恩恵
第6章 感情面のレジリエンス(立ち直る力)
第7章 自尊感情ゲームをやめる
第8章 意欲と自分の成長
第4部 人間関係におけるセルフ・コンパッション
第9章 他者への思いやり
第10章 セルフ・コンパッションを実践する育児
第11章 愛とセックス
第5部 セルフ・コンパッションの喜び
第12章 蛹から蝶へ
第13章 自分の真価を認める:セルフ・アプリシエーション
という5部13章に分かれています。
そもそも、セルフ・コンパションとはなんぞやという方のために、軽く説明します。
アメリカの心理学者クリスティン・ネフ博士によって2000年代前半に確立された概念で、ありのままの自分を肯定的に受け入れる心理状態のことです。
ネフ博士によると、セルフ・コンパッションは以下3つの要素から構成されています。
- 自分への優しさ(Self-Kindness):失敗や苦しい状況に直面した際に、自己批判ではなく、自分に対して思いやりのある言葉をかけ、優しく接すること。
- 共通の人間性(Common Humanity):苦しみや不完全さは全ての人が共有する経験であり、自分だけが特別ではないという認識を持つこと。
- マインドフルネス(Mindfulness):自分の思考や感情を良し悪しの判断をせずに、ありのままに観察し受け入れる意識の状態。
セルフ・コンパッションが高い人は、ストレスや抑うつの程度が低く、幸福度や人生の満足度が高くなるとされています。
では、この本のおかげで変わったことを書いていきます。
その1 ありのままの自分を受け入れ、成長を加速させることができた
本書を読むまでは、自分の足りていないところを見つけてそれを改善し続けるのがいいことだと思っていました。
ですが、読み終わってからは、今のままでも十分だし、毎日生きているだけで素敵だと思えるようになりました。
これは一見して成長を鈍化させるように見えると思うのですが、実は研究結果で真逆であることがわかっています。(細かい研究内容については長くなるので割愛します。)
そして、私の実体験としても真逆だと感じています。
どういうことかというと、自分の足りていないところにばかり意識を向けていると、気持ちが暗くなり、頑張りたいという前向きな思いがなくなってしまうんですよね。
やる気がなくなった自分をコントロールする難しさはご存知の方も多いのではないでしょうか。
何か課題や問題がある時、楽しい気持ちや前向きな気持ちで物事に取り組んだ方が、集中力も継続力も高まるのです。
自分を認めることで、意欲が高まり、成長を加速させることができるというわけです!
その2 毎日が穏やかになった
成長の加速という点だけでなく、ありのままの自分を認めていると、毎日が穏やかになります。
当たり前と言えば当たり前ですが、自分の欠点ばかりに目を向けているより、自分を認めてあげた方が心穏やかに過ごせますよね。
現代ではたくさんの仕事を生産的にこなすことが重要視されていますが、私は毎日を楽しく幸せに過ごすことこそ、本来一番大切だと思っています。
なので、穏やかな時間が増えたのは、本書を読んでよかったと感じる点の1つです!
その3 失敗やネガティブなことへの考え方が変わった
そしてもう1つ大きな変化が、失敗やネガティブなことへの考え方が変わったということです。
以前は失敗しないことが良いことだと思っていて、できるだけ避けたいと思っていました。
ですが今は、失敗や困難があるからこそ人生は面白いと思えるようになりました。
むしろ、全てが完璧だったらつまらないだろうなーと。
ゲームも最初からクリアしてあったら面白くないですし、何も考えずにボタンを押してるだけの仕事なんて飽きてしまいますよね。
失敗や困難があって、それを優しさ(セルフ・コンパッション)で包み込むことで人生が充実すると思うようになったのです。
ここで、この本で私の好きな一節を紹介させていただきます。
自分の苦しみを思いやるとき,人とつながっているという感覚や優しさやマインドフルネスから生まれる喜びが,またたく間につらい感情と融合する。そこに生じる味わいがもたらす驚くほどの満足感は,ダーク・チョコレートのそれにやや似ている。苦痛がいっさいなければ,人生の喜びはあまりに甘ったるく,深みや複雑さを欠くものになる。一方,喜びがいっさいなければ,苦痛はあまりに苦く,まるで無糖のココアである。けれども,苦痛と喜びが結びつき,双方が開かれた心に包まれるとき,一体であり完全であるという感覚が生まれてくる。
クリスティン・ネフ; 石村郁夫; 樫村正美. セルフ・コンパッション[新訳版] (pp. 357-358). (Function). Kindle Edition.
辛いことが起きた時は、この「ダークチョコレート」という言葉を思い出し、良い経験ができたなと思えるようになりました!
最後に
セルフ・コンパッションは身につけておいて損がないスキルだと思いました。
本書は先駆者であるネフ博士によって書かれており、教科書的内容で深い理解ができます。
また、セルフ・コンパッションを高めるための実践的なワークも載っているので、具体的に何をすれば良いかもわかりやすいです!
気になった方はぜひ手に取ってみてください!