
歌われなかった海賊へ
【全4冊】最近読んだ本を紹介します!【芥川賞】
文学YouTuberベルさんが紹介
おすすめコメント
本屋大賞受賞後第一作として、とても楽しみにされていた一冊だそうです。
1944年のナチス・ドイツを舞台に、体制に抵抗する少年少女のグループ「エーデルワイス海賊団」と出会った少年の物語。物語は現代のドイツから始まり、ある少年がおじいさんから預かった小説を読み進める形で展開されます。戦時中に起きた真実を若者が探っていく構成やミステリテイストを含む点からは、「永遠のゼロ」を思い出すようなテクニカルさも感じられるとか。
第二次世界大戦の史実を元に、実在したグループが取り上げられているところは、シンプルに知的好奇心が刺激されるそう。大量の参考文献に裏付けられており、信頼に足るものがあるとのことです。
本作の魅力は、自由を求める少年少女の青春冒険譚として描かれている点にあります。
強制収容所の話と聞いて身構えていたそうですが、その内部を細かく描写するものではなく、特に前半は列車の終点を探る「スタンド・バイ・ミー」的なドキドキ感があり、想像していたよりは重くなかったと紹介されています。
登場人物も魅力的で、
- •腕っぷしの強い主人公
- •そのライバル
- •お嬢様マドンナ
- •爆弾博士
- •おばかな末っ子
など、仲間が増えていく様子は王道漫画のような熱さがあるそう。しかし、それぞれが抱えるものはとても複雑で、ほんのりとBLやGLの雰囲気も漂っているとか。
ただ、愛着の湧いたキャラクターがあっけなく退場する場面もあり、オチも含めて後味は何とも言えない気持ちになったそうです。
全ての謎が解け、過去が現在に繋がっているという見せ方はとても良かったそうで、何と言ってもこの「歌われなかった海賊へ」というタイトルは、読んだ人は噛みしめずにいられないはず、と紹介されています。
分量的にも、地理や歴史における知識の必要性という意味でも、同著者の「同志少女よ、敵を撃て」よりもこちらの方が読みやすいとも言えるのではないか、とのことでした。
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