最近読んでおもしろかった6冊をジャンルレスで紹介します【2025年10月】
📅 2025年10月1日
この動画で紹介されたおすすめ商品(6個)

アフターブルー
第13回小説現代長編新人賞受賞作として紹介されています。
作者はなんとこれが小説初執筆だったそうで、読んだら「めっちゃびっくりして」「いや、こ新人じゃないよ、この人!」と思ってしまうほどクオリティが高かったんだとか!
物語のテーマは納棺師のお仕事だそう。
ただ、一般的なイメージとは異なり、事故などで体がバラバラになってしまうなど、残された人が簡単にはお別れできないような状況のご遺体を、きちんと最後に会える姿に整える、より大変なお仕事をする人たちの話が描かれていると説明されています。
- •お仕事の風景のシーンは、人によっては少しグロテスクに感じるかもしれないとのこと。
この作品の「すっごい良くて!」というポイントは、納棺師という少し引いた視点で物語が描かれている点にあるそうです。
- •死を題材にしつつも、物語としての死との距離が少し遠いのが特徴だとか。
- •そのため、死というものをすごくリアルに描きながらも、それを通して「人生をどう生きようか」としっかり自分で考えられる、とっても素敵な作品と紹介されています。
納棺師というお仕事自体への興味もすごく湧いたそうです。

タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)
芥川龍之介、泉鏡花、江戸川乱歩、夏目漱石など、錚々たる文豪たちの「耽美幻想作品」だけを集めた、夢のような短編集として紹介されています!
表紙に惹かれて、いわゆるジャケ買いをしてしまった一冊だとか。
この作品集の魅力は、「タイトルは聞いたことがあるけれど、読んだことはない」というような名作に一気に触れられる点にあるそう。
- •坂口安吾「桜の森の満開の下」
- •江戸川乱歩「芋虫」
- •夢野久作「瓶詰地獄」
- •太宰治「駆け込み訴え」
- •夏目漱石「夢十夜」
特定の作家の全集を読むのはハードルが高いと感じる人でも、「耽美」というジャンルでまとめられているので、「このジャンルが好きだから読んでみよう」という気持ちで気軽に手に取れるのが嬉しいポイントだと説明されています。様々な作家の耽美な作品を一度に読むことができるので、ニヤニヤしながら読んでしまったそうです。
中でも特に、太宰治の「駆け込み訴え」がめっちゃ面白い!とのこと。
ずっと誰かに語りかける長ゼリフのような形式で話が進んでいき、「これは一体何の話なんだろう?」とぐいぐい引き込まれる魅力的な構成になっていると紹介されています。
文豪たちの作品への入り口として、また、美しい幻想の世界に浸りたい時にぴったりの一冊だそう。

マザーアウトロウ
マザーアウトロウ
結婚相手の母親、いわゆる義母との関係を描いた物語として紹介されています。
しかし、想像するような嫁姑関係とは180度違う、とんでもなくアッパーな性格の義母が登場するそうです!
- •上下金色のスーツに金色の蝶ネクタイというとんでもない格好で現れるのだとか。
- •結婚式で披露するためにモノマネの練習をしていたり、嫁に対して「俺らマブになろうぜ」と宣言したりするそう。
- •思いつきで一緒に韓国旅行に行ったり、突然タトゥーを入れたりするそうです。
- •なんと、嫁の職場にやって来て「ランチに整形しに行こう」と誘うこともあるのだとか!
そんなハイテンションな義母と主人公が、次第に女性同士として仲良くなっていく様子が描かれているそうです。
女性が生きる中で直面する結婚や親になることといった悩みに対しても、もっとアッパーに考えても良いのかも、と思わせてくれるポジティブになれる作品だと紹介されています。
帯にも書かれている通り、本当に自己肯定感が爆上げする!とのこと。
暗い作品を読んだ後や、気分を上げたい時に読むと、この義母のようなパワフルなマインドを摂取できるかもしれないそうです。すぐに読める作品なので、気軽に手に取れる点も魅力として挙げられています。

現代を生きる童話少女 (コミックエッセイ)
昔の童話の少女たちが、もし現代の歌舞伎町で生きていたらどうなるか、というテーマで描かれた漫画として紹介されています。
内容は「重いよ」「結構えぐい」と表現されており、ここ1〜2年の時事ネタも含まれているため、「マジで今なの?」と感じるほど現代のリアルな闇が詰まっているそう。
短編集の形式で、以下のようなエピソードが紹介されています。
- •マッチングアプリの少女: マッチ売りの少女が、スマホを片手にマッチングアプリで男性を騙していく話。
- •白雪姫と7人の叔父: 七人の「小人」ではなく、太客である七人の「叔父(おじ)」に支えられる歌舞伎町のトッププレイヤーの話。
- •トシンデレラ: 港区(ミナトク)とシンデレラをかけた物語で、田舎から上京し、人生逆転を夢見るも、一筋縄ではいかない話。これは「めちゃくちゃ結構重い」そうです。
- •整形ピノキオ: 整形を繰り返し、悪い先生にどんどんお金を搾り取られ、そのお金がホストに流れていくという、まさに「今の闇」を描いた話だとか。
ポップな絵柄でなければ辛すぎて読めないかもしれない内容でありながら、華やかに見える世界の裏側や危険性を教えてくれる「勉強になる」一面もあるとのこと。「現代を生きるための童話」として、当時の童話が持っていたような教訓的な役割を果たしているのかもしれない、と紹介されています。

博士はオカルトを信じない
「博士」「オカルト」「信じない」という3つの好きな要素が詰まっていて、完全にタイトルで買ってしまったと紹介されています。
作者は『謎解きはディナーのあとで』などで有名な東川篤哉さんだそう。
子供でも読めるポップな内容のミステリーで、とても読みやすい短編集だとか。
特に登場人物がすごく良いと紹介されています!
- •博士は、一般的にイメージされる男性ではなく女性だそう。
- •しかも自称・天才発明家で、少し抜けているところが面白いキャラクターだとか。
- •バディ役は、オカルト好きで実家が探偵の男子高校生。
オカルト的な事件を、この博士が科学的に説明し解決していく物語だそうです。
この男女の役割が逆転したような構図や、「天才だけど少し抜けている」といったキャラクター設定が良いみたいですね。
元々好きだった構図が理系バージョンで再び楽しめるのがエモくて良かったと紹介されています!
とても読みやすいそうなので、ぜひ読んでみてください、とのことです。

独自性のつくり方
『この時代を生きるための独自性の作り方』というタイトルのビジネス書として紹介されています。
ビジネス書でありながら哲学の話が出てきたり、冒頭から『ヒカルの碁』のセリフが登場したり、競争という文脈を説明するために中村文則さんの小説『列』が例として何度も出てきたりと、とてもユニークな一冊だそうです。同年代の人には特に例えが分かりやすいかもしれない、とのこと。
この本では、現代社会が抱える問題点について、以下のように指摘されていると紹介されています。
- •今のネット社会では、いきなり超一流の人が見えてしまう。
- •そのため、かつてあったような「小さい世界の勘違い」や成功体験が潰され、「小さい成功を積みにくくなっている時代」である。
こうした「潰されやすい時代」の中で、どうやって独自性を作っていくのかについて、具体的な方法が書かれているそうです。「進んで孤独になろう」といった話など、実践しやすい具体的なチップスが多く、非常にためになるのだとか。
比較的身近な方が書いたビジネス書という意味で、かなりレアな一冊ではないかと語られています。この厳しい世の中で独自性を築いていきたいと考える人にとって、心強い味方になってくれる一冊のようです。
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