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読書家がオススメする最近読んだ10冊【2024年11月】

📅 2024年11月2日

この動画で紹介されたおすすめ商品(9個)

星が人を愛すことなかれ (ジャンプジェイブックスDIGITAL)

星が人を愛すことなかれ (ジャンプジェイブックスDIGITAL)

おすすめコメント

『愛じゃないならこれは何』に収録されていた短編に登場したアイドルグループ「東京グレーテル」。そのメンバーたちの恋愛に焦点を当てた短編集として紹介されています。
一つの短編から派生して新たな物語が生まれるという、すごいパターンだとか。

この作品では、過去作で描かれたアイドルの視点とは逆の視点、つまりアイドルを推す彼氏を持つ女の子の物語から始まるそうです。
他にも、

  • 元アイドルで今はVtuberになった女の子の話
  • 現役アイドルでメン地下の男の子と付き合っている女の子の話
    など、リアルで苦労も多そうな物語が収録されているとのこと。

「アイドルだから恋愛をしてはいけない」という思いと、一人の女の子として恋愛したいという気持ち。その間で揺れ動く様々な感情が描かれているだとか。
全員が恋愛でハッピーになるわけではなく、アイドルとしての自分を取るか、恋愛を優先させるか、「何を選ぶか」という葛藤がテーマになっているそうです。

偶像でなければならない彼女たちのすごさや、人生をかけたかっこよさも詰まっていて、めちゃくちゃ面白かった作品と紹介されています!
自由に恋愛ができない職業の中で、彼女たちが何を選んで生きていくのか、その姿に思わず「うっ」となってしまうほど感情移入できる作品だそう。

タイトルも「星はアイドルなのかな」と考えさせられるおしゃれさで、とても素敵だとか。
推しがいる人には、ぜひおすすめしたい一冊だそうです。

SFマガジン 2024年 10 月号 [雑誌]

SFマガジン 2024年 10 月号 [雑誌]

おすすめコメント

「めっちゃ面白かったよ!」と紹介されていた、2024年10月号のSFマガジンです。
特集は「ファッション&美容SF特集」という、一見すると意外なテーマだとか。
美容やファッションが絡んだSFの書き下ろし短編が多数収録されているそうです。

  • 池沢春奈さんの新作短編が掲載されているとのこと。
    • 誰もが膜上のデバイスを身にまとい、肌の荒れをなくしたり鼻を高くしたりと、自分の姿を美しく見せるようになった世界の物語だそうです。
    • スマホの加工がリアルになったような世界で、美しさやファッションとディストピアが絡んでくる内容だとか。
  • 斜線堂有紀さんの新作短編も掲載されているそうです。
    • ロリータファッションにドハマりしている女の子がデスゲームに参加するという、意外な組み合わせの物語。
    • この「デスゲームでロリーター」という設定の主人公が「めっちゃかっこいい!」とのこと!

書き下ろしの短編が多いため、どの号から買っても読みやすいと紹介されています。
普段とは違うジャンルの文芸誌を読んでみたい方にもおすすめの一冊だそうです。

怪と幽 vol.017 2024年9月

怪と幽 vol.017 2024年9月

おすすめコメント

角川から出ているホラー系の文芸士として紹介されています。
表紙は稲川淳司さんで、家に置いておくとちょっと怖くて、裏表紙も怖いそうです。

今回のテーマは「会を語る」で、怪談を語る方々のインタビューなども掲載されていて面白いとか。
特に怖かったり面白かったりした収録作品として、以下のものが挙げられています。

  • 山白麻子さん(乙一さんの別名義)の短編「小説講師の憂鬱
    • 小説家が主人公の短編ホラーで、とても面白かったそうです。
  • 沢村一さんの短編「このイベントはフィクションです この怪談は実話です この小説はエンタメです
    • とても怖かったそうで、メタっぽい構成の怪談は一番怖いんだとか!
    • ある霊能一家を襲ったとされる話が世に広まり、その話をまとめるイベントと、家族と思われる人々の話が交互に展開していく物語だそうです。
  • 京極夏彦先生の新シリーズ第1話「
    • 1話だけで満足できるほどの怖さで、飛ばしている!と感じる内容だとか。
    • 引きこもりの旦那さんが「家の中に猿がいる」と言い続ける話で、「マジ寝る前に読まなくてよかった」と思うほど怖かったとのこと。「朝読むのがちょうどいい」くらいだそうです。

さらに、実際に角川で行われた「100物語怪談会」のルポなども掲載されており、気になる内容となっているそうです。

名探偵の有害性

名探偵の有害性

おすすめコメント

かつて名探偵がタレントのように人気だった時代が舞台の、読んでいると少し切なくなってしまうと紹介されている一冊です。
人気絶頂だった名探偵とその助手は、ブームが去ってから20年が経ち、世間から忘れられた存在になっていました。そんなある日、YouTubeで「名探偵に人生を奪われたから私は名探偵を許さない」という告発が行われたそうです。

  • 20年前に解決した事件が、本当に正しかったのか?
  • かつての名探偵と助手が、過去の解決を検証する旅に出る物語だとか。
  • 事件を巻き戻して考えていくという展開が斬新で、当時の犯人や被害者に会いに行くこともあるそうです。

名探偵として活躍していた当時は大学生くらいだった彼らも、20年経ち中年に。若い頃を見つめ直し、今後どうやって生きていこうかと考える大人たちの渋さが描かれているとのこと。「読むしかないわ」という感想も出ていました。

とても切ない物語でありながら、「名探偵ってこういう存在に見えてしまうのかも」という現代の少し嫌な部分や、「それが今だよね」と思わされるような、色々なことを考えさせられる作品として紹介されています。

文學界 2024年9月号[雑誌]

文學界 2024年9月号[雑誌]

おすすめコメント

特集は「単価と批評」で、多くの歌人の短歌が掲載されているそうです。
この号の大きな魅力として、村田沙耶香さんの新作短編が収録されていることが挙げられています。

  • スイスのチューリヒに滞在して執筆された、特別な一編だとか。
  • 物語の主人公は「自殺幇助」を仕事にしており、ある女性から「ここで死にたい」という依頼を受けるお話だそうです。
  • とても短い作品にもかかわらず、「めちゃくちゃ村田さやか」という世界観が凝縮されていて、読み終えた後には「うわ、村田さんを味わった!」という満足感に浸れると紹介されています!
  • 当たり前のように「自殺幇助」という仕事が存在する設定が、まるで頭を殴られるような衝撃を与えてくれる作品だそうです。

さらに、川上弘美さんの短編「くぐる」も掲載されており、こちらも非常に面白いとのこと。

  • 主人公が時間を「くぐる」という不思議な現象を体験しながら人生を過ごしていく物語。
  • 短い中に人生の長さを感じさせられる、とても魅力的な作品だそうです。

「文學界」は少し堅いイメージがあるかもしれないけれど、このように読みやすい作品も多く、気軽に手に取ってみるのもおすすめだと紹介されています。

四畳半神話大系 四畳半シリーズ (角川文庫)

四畳半神話大系 四畳半シリーズ (角川文庫)

おすすめコメント

久しぶりに再読しても「やっぱり面白かった」と感じる一冊だそう。

物語の主人公は、バラ色のキャンパスライフを夢見ていたものの、現実は理想とは程遠い冴えない日々を送る大学3回生の「私」。友人の「小津」に振り回され、想いを寄せる「明石さん」には近づけず、どうしようもない毎日を送っています。

この作品の最大の特徴は、そんな主人公が「もし、あの時違うサークルを選んでいたら…」と、大学1回生から人生をやり直す様子が、4つの平行世界(パラレルワールド)として描かれている点にあります。

  • 冴えない大学生が、友達とダラダラ過ごしたり、好きな子に近づけなかったりする「すっごいちっちゃい話」が描かれている
  • その小さな日常が、パラレルワールドという仕掛けを通して壮大な物語へと広がっていくのが魅力だとか
  • 描かれているのは、ありきたりではない「ちょっと変な青春

作中で描かれるような大学生活に憧れていたそうなので、「こんな青春を送ってみたかった」と感じる方には、ぜひ手に取ってみてほしい一冊として紹介されています。

かごいっぱいに詰め込んで

かごいっぱいに詰め込んで

おすすめコメント

これまでの「女性の描かれ方がリアル」「人間の裏側が怖い」といった作風とは違う、作者の新境地のような作品だと紹介されています。

舞台は、私たちが日常的に行くようなスーパーマーケット
このスーパーには、セルフレジとは真逆の「おしゃべりレジ」というものが置かれているそうです。これは、店員さんがお客さんと積極的にコミュニケーションをとることで、地域の一人暮らしの方などの見守りの一環としての役割も担っているのだとか。

  • 不機嫌そうなお客さんとも無駄話を重ねるうちに関係が変化していく様子など、人とのつながりの温かい部分が描かれています。
  • ダイエット中なのにお菓子をたくさん買ってしまう女の子や、少し心が疲れている人など、様々な登場人物のお話が収録されているそうです。

読んだ後、すごく元気がもらえるとまではいかなくても、「ちょっと一歩踏み出そうかな」と思えるような作品が多いと説明されています。
これまでの作風のイメージからすると意外な温かさがあり、作者名を見ずに読んだらわからないかもしれない、と驚かれていました。ホラーのような怖さはなく、安心して楽しめる一冊だそうです。

小説現代 2024年 10月号(ライト版) [雑誌]

小説現代 2024年 10月号(ライト版) [雑誌]

おすすめコメント

約5年ぶりとなる鬼才・野崎まど先生の待望の新作『小説』が、なんと全編公開で掲載されている号として紹介されています!
「いつ書いてくれるんだろう…」と待ち望んでいたファンにとっては、「もうさすが野崎まど先生!」「これこれ!」と叫びたくなるような、まさにおいしくてたまらない内容だとか!

特集のテーマは「私たちはなぜ小説を読むのか」。
物語は、2人の小説好きの男の子が本を読んでいく話だそうです。
「なぜ私たちは本当に本を読むのが好きなんだろう」という、読書好きなら誰もが一度は考えたことのあるような、とても根本的な部分を突き詰めて書かれた作品だとか。

  • 本が好きな人が読むと「だよね!」と思わず共感してしまうそう!
  • 急に文章でふざけるような、ファンにはお馴染みの「野崎まどイズム」も健在だとか。
  • これまでの作風とは少し違い、今回はかなりガチガチな文体で書かれているのも特徴。最初は「私の知ってる野崎窓?」と思うかもしれないけれど、読み進めると「やっぱり、めっちゃ野崎まどだ!」と感じられるらしいです。
  • 小説は何のために読むのか」という問いに対する、一つの答えのようなものが見つかるかもしれない一冊だとのこと。

表紙の「期待度無限かつ危険度無限」というキャッチコピーも、期待感を煽りますね!

雷と走る

雷と走る

おすすめコメント

千早あやさんの新刊で、普段の作品とはまた違った空気感の一冊として紹介されています。

主人公が幼少期に海外で暮らしていた頃に飼っていた、「虎」という名の大きな犬との物語だそうです。
当時住んでいたのは治安の悪い地域で、犬は番犬のような存在でもあったとか。そのうちの一匹をとても大切に愛していたものの、離れ離れになってしまったという過去が描かれているようです。

この作品で描かれているのは、単なる愛の物語だけではないそう。

  • ちっちゃい頃に本当に大切にしていた家族との愛の物語
  • 愛を与え、受け取っていた一方で、その愛を裏切ってしまったという「罪と罰」
  • 愛を与えること、受け取ること、そしてそれを拒否すること

このように、「愛」というものを深く追求した作品だと紹介されています。人間と犬との間の、恋愛とも一般的な家族愛とも少し違う、もっと深いところで繋がる新しい愛の形が描かれており、とても素敵だとか。

また、燃え盛るようなデザインの表紙がとても綺麗でかっこいい!と絶賛されています。カバーを外すと、犬の毛並みのようなデザインが施されている点も、含めて素敵だそうです。

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