三宅香帆さんの恩田陸おすすめ本|『夜のピクニック』『蜜蜂と遠雷』『六番目の小夜子』を入口に次の1冊を探す
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23点
YouTube「三宅書店」の「恩田陸ベストアルバム」の回で、書評家の三宅香帆さんが紹介した本をまとめました。

恩田陸さんの本、どれから読めばいいの。

三宅さんによると、入口は『夜のピクニック』『蜜蜂と遠雷』『六番目の小夜子』の3冊。そのどれから入ったかで、次に読む本が3つのルートに分かれるそうです。
地方恩田陸ルート|『夜のピクニック』から
1つ目は、『夜のピクニック』から入った人向けの「地方恩田陸ルート」。地方を舞台にした小説から、恩田さんの読書エッセイへ進みます。
『夜のピクニック』『球形の季節』|日常の中にある自意識
夜通し歩く高校行事を描く『夜のピクニック』。三宅さんは、きちんと勉強しながら日常を送りたい高校生の、微妙な自意識や人間関係を描いてくれるところが、恩田作品の好きなところだと話していました。自身も地方の進学校に通っていたため、共感するそうです。
恩田陸
夜のピクニック(新潮文庫)

3年間明かせなかった秘密を持つ甲田貴子は、「歩行祭」に小さな賭けを胸に参加します。全校で夜通し80キロを歩く道中、友人と学校の記憶や将来を語り、秘密を清算しようとする一日を描きます。第2回本屋大賞の受賞作です。
- 出版社
- 新潮社
- 刊行
- 2006年9月
- 仕様
- 文庫・464ページ
- 楽天評価
- 4.1/5(2,994件)
- 値段
- 定価 ¥880
『夜のピクニック』から次に薦めたのが、『球形の季節』。こちらも地方の高校生の話ですが、奇妙な噂や失踪が起こる学園ホラーです。
恩田陸
球形の季節(新潮文庫)

高校生たちが出所を調べる噂どおりに、女生徒の一人が姿を消します。舞台は東北にある、4つの高校が集まる町。金平糖のまじないや新たに広がる噂とともに、学校生活の中の怪異を描くホラー小説です。
- 出版社
- 新潮社
- 刊行
- 1999年1月
- 仕様
- 文庫・352ページ
- 楽天評価
- 3.2/5(257件)
- 値段
- 定価 ¥693
『光の帝国 常野物語』|読んだ本を頭の中に収める感覚
高校生の日常から、不思議な力を持つ一族の物語へ。『球形の季節』の次に挙がった『光の帝国』は、常野(とこの)物語の最初の短編集です。
三宅さんが、恩田さんの小説の中で一番好きな1冊に挙げています。最初の短編には、読んだ本の風景や景色を頭の中へ収める子が登場すると紹介していました。中高生のころに読み、心の中の棚へ本を置いていくような自分の読書感覚と重なって、感動したそうです。
恩田陸
光の帝国 常野物語(集英社文庫)

人のことを見通したり、癒やしたり守ったりできる常野の一族。知的で穏やかに暮らし、権力を求めない彼らの力が何のためにあるのかをめぐる連作短編集です。久美沙織さんによる解説も収めています。
- 出版社
- 集英社
- 刊行
- 2000年9月
- 仕様
- 文庫・288ページ
- 楽天評価
- 4.1/5(877件)
- 値段
- 定価 ¥792
『光の帝国』を、三宅さんは柳田国男さんの『遠野物語』へのオマージュとして紹介していました。オマージュの元になった『遠野物語』は、岩手県遠野の怪異や信仰をめぐる伝承を集めた本です。
柳田国男
遠野物語(新潮文庫)

山の神や河童、ザシキワラシをめぐる話など、岩手の遠野に残る伝承を集めた本です。地域で語り継がれた信仰や怪異の話を文章にした民俗学の著作。巻末には三島由紀夫や吉本隆明、山本健吉による解説のほか、年譜と索引も収めています。
- 出版社
- 新潮社
- 刊行
- 2016年5月
- 仕様
- 文庫・164ページ
- 楽天評価
- 3.7/5(27件)
- 値段
- 定価 ¥539
動画では版の指定はありません(作品として紹介されていたので、いま新品で買える版にリンクしています)
『小説以外』と曜日のエッセイ|恩田さんの読書をたどる
小説の次は、恩田さん自身が読んできた本の話へ。三宅さんは、恩田さんのエッセイが好きで、『小説以外』を今も読み返し、書評の参考にしていると話していました。『小説以外』に収められているのは、小説や漫画、映画、音楽などについての文章。ジャンルを決めずに読めたほうがいいと教わったのも、恩田さんのエッセイからだそうです。
三宅さん
こんな人に
- こんな人に:書評を書きたい人
- こんな人に:自分の好きなことを語りたい人
恩田陸
小説以外(新潮文庫)

少女時代の記憶から、読書や食べ物の話へ。文学や漫画、音楽、映画など、その時々に触れてきたものをめぐる文章をまとめています。ミステリーとSFのベスト選びや『坂の上の雲』の思い出を含む、デビュー後14年分のエッセイ集です。
- 出版社
- 新潮社
- 刊行
- 2008年5月
- 仕様
- 文庫・432ページ
- 楽天評価
- 3.8/5(64件)
- 値段
- 定価 ¥825
- 三宅香帆さんの別の回にも出てきます
三宅さんが名前を挙げた、曜日が題名の筑摩書房の2冊も、読書をめぐるエッセイです。三宅さんによると、恩田さんの地方育ちの思い出や、少女時代に読んだ本の話が書かれていて、グッとくるエッセイが多いそうです。
読書日記や、中高生のころの読書をたどれるのが『日曜日は青い蜥蜴』。
恩田陸
日曜日は青い蜥蜴

『虚無への供物』や『クラウド アトラス』など、本と映画をめぐる文章を収めています。中高生だったころの読書、「人がすすめない読書案内」、ブラッドベリをめぐる文章へと話題は広がります。読書日記や書評のほか、本のために新たに書いたあとがきも収録。
- 出版社
- 筑摩書房
- 刊行
- 2020年11月
- 仕様
- 単行本・240ページ
- 楽天評価
- 3.8/5(18件)
- 値段
- 定価 ¥1,870
動画では版の指定はありません(作品として紹介されていたので、いま新品で買える版にリンクしています)
『日曜日は青い蜥蜴』の次に刊行された『月曜日は水玉の犬』には、雑誌の書評や文庫解説、映画・美術館のパンフレットへの寄稿なども入っています。
恩田陸
月曜日は水玉の犬

夢を書き留めた日記や、映画『IT』、谷崎潤一郎をめぐる文章を収めています。雑誌に載った書評や文庫の解説に加え、映画・美術館のパンフレットや図録に寄せた文章も本になりました。さまざまな媒体で発表した、2021年の原稿までをまとめたエッセイ集です。
- 出版社
- 筑摩書房
- 刊行
- 2022年3月
- 仕様
- 単行本・256ページ
- 楽天評価
- 3.9/5(24件)
- 値段
- 定価 ¥1,870
芸術恩田陸ルート|『蜜蜂と遠雷』から
2つ目は、『蜜蜂と遠雷』から入った人向けの「芸術恩田陸ルート」。才能を競う物語から、小説家や小説をめぐる作品へ進みます。
『蜜蜂と遠雷』『チョコレートコスモス』|ピアノの次は演劇
ピアノのコンクールを描く『蜜蜂と遠雷』と、演劇小説『チョコレートコスモス』は、芸術の場で才能がぶつかるところが共通しています。『チョコレートコスモス』で描かれるのは、舞台の出演者を選ぶオーディション。三宅さんは、この作品を、恩田さん版の『ガラスの仮面』のようなところがある小説だと紹介していました。
恩田陸
蜜蜂と遠雷

楽器店に勤める高島明石や、優勝候補のマサルが挑む芳ヶ江国際ピアノコンクール。家にはピアノがない風間塵、母の死を境に長い間弾けなかった栄伝亜夜も参加します。異なる経歴を持つ奏者たちが、予選と本選を通じて腕を競います。
- 出版社
- 幻冬舎
- 刊行
- 2016年9月
- 仕様
- 単行本・512ページ
- 楽天評価
- 4.4/5(1,751件)
- 値段
- 定価 ¥2,200
三宅さんは、受験のために読書を控えていた高校3年生のころ、親御さんを待つ書店で『チョコレートコスモス』を読み始め、気づけば夢中になっていたと話していました。面白すぎて今は買えないと感じ、受験が終わってから購入したそうです。
恩田陸
チョコレートコスモス(角川文庫)

ある舞台の出演者を決める、一風変わったオーディションが開かれます。出演を強く望む若手女優の響子と、無名の劇団に現れた天性の勘で演じる飛鳥。選考の場で、二人の女優がそれぞれの才能をぶつけ合います。
- 出版社
- KADOKAWA
- 刊行
- 2011年6月
- 仕様
- 文庫・576ページ
- 楽天評価
- 4.3/5(524件)
- 値段
- 定価 ¥880
- 三宅香帆さんの別の回にも出てきます
たとえに出た漫画『ガラスの仮面』も、少女が舞台の世界で才能を競う物語です。
美内すずえ
ガラスの仮面 1(花とゆめコミックス)

厳しい師匠の月影千草に鍛えられ、少女たちは芝居に打ち込みます。北島マヤと姫川亜弓が競うのは、幻の劇『紅天女』の主演。演劇の才能を持つ二人の歩みとともに、マヤが速水真澄に寄せる恋心も描かれます。
- 出版社
- 白泉社
- 刊行
- 1976年3月
- 仕様
- コミック・192ページ
- 楽天評価
- 4.3/5(72件)
- 値段
- 定価 ¥528
動画では版の指定はありません(作品として紹介されていたので、いま新品で買える版にリンクしています)
『鈍色幻視行』『灰の劇場』|小説そのものが題材になる
演奏や演技で才能を競う物語に対し、『鈍色幻視行』で題材になるのは小説そのもの。映像化がたびたび頓挫する作中の小説をめぐり、船上でその謎を探る物語です。小説を映画にしようとする人々が登場します。恩田さん自身も、脚本家・野木亜紀子さんとの対談で、脚色という行為への関心を語っています。
恩田陸
鈍色幻視行

夫とクルーズ船に乗った小説家の蕗谷梢は、映画監督や編集者に話を聞きます。調べているのは飯合梓の小説『夜果つるところ』で、撮影時の事故で映像化の計画が3度も頓挫したもの。関係者たちの証言から、新しい事実が現れます。
- 出版社
- 集英社
- 刊行
- 2023年5月
- 仕様
- 単行本・656ページ
- 楽天評価
- 3.5/5(215件)
- 値段
- 定価 ¥2,420
『灰の劇場』で描かれるのは、2人の女性の死を伝える新聞記事から、小説家が物語を書いていくこと。『鈍色幻視行』が小説の映像化を扱うのに対し、こちらは記事から小説が生まれる過程を扱います。三宅さんは、『灰の劇場』も小説論のための小説のようになっていて、芸術論のような話が読めそうだと薦めていました。
三宅さんの推しポイント
- 『鈍色幻視行』には、小説という芸術に対する恩田さんの思いが詰まっている
- 『灰の劇場』では、青春小説とは違う、中年女性を描く恩田作品に触れられる
恩田陸
灰の劇場

小説家の「私」が受け取ったのは、古い記事のコピーでした。記事で亡くなったと報じられていた女性2人は、大学時代の同級生で、同居していました。デビューしたころから忘れられなかった記事をきっかけに、2人の人生が「私」の日常に入り込んでいきます。
- 出版社
- 河出書房新社
- 刊行
- 2021年2月
- 仕様
- 単行本・352ページ
- 楽天評価
- 3.1/5(164件)
- 値段
- 定価 ¥1,870
ゴシックホラーミステリ恩田陸ルート|『六番目の小夜子』から
3つ目は、『六番目の小夜子』から入った人向けの「ゴシックホラーミステリ恩田陸ルート」。三宅さんは、トリックの面白さももちろんあるけれど、どちらかといえば「小説にしかできない演出」が面白い恩田さんも知ってほしい、と話していました。ゴシックな小説から、旅の物語、群像劇、SFとミステリーへと候補が広がります。
『六番目の小夜子』|高校に伝わる奇妙な言い伝え
高校生活の中へ、不穏な出来事が入り込む『六番目の小夜子』。デビュー作とは信じられない大名作だと、三宅さんは話していました。
恩田陸
六番目の小夜子(新潮文庫)

3年に一度、「サヨコ」となる生徒を選ぶゲームがある高校。今年は6番目に当たり、転校生の津村沙世子が現れます。十数年にわたる慣習を抱えた学校で、友情や恋愛のある日々に不穏さが重なっていく、恩田陸さんのデビュー作です。
- 出版社
- 新潮社
- 刊行
- 2001年1月
- 仕様
- 文庫・352ページ
- 楽天評価
- 3.6/5(1,057件)
- 値段
- 定価 ¥737
『三月は深き紅の淵を』『麦の海に沈む果実』|本をめぐる連作と、そこから始まるシリーズ
『三月は深き紅の淵を』は、同じ題名の架空の本をめぐる連作です。本を探す人や、その本について語る人を描くこの作品を、三宅さんは「本のための本」と紹介していました。小説が好きな人へ薦めたのは、本そのものが物語の題材になる1冊です。
三宅さん
こんな人に
- こんな人に:小説を読むことが好きな人
恩田陸
三月は深き紅の淵を(講談社文庫)

「待っている人々」など4つの章で、架空の小説にまつわる人々を描く連作です。作中の本には、1人に1晩だけ貸せるという制約があります。会長の別宅へ招かれた読書好きの鮫島巧一も、その屋敷にあるという珍しい本の話を聞かされます。
- 出版社
- 講談社
- 刊行
- 2001年7月
- 仕様
- 文庫・448ページ
- 楽天評価
- 3.8/5(682件)
- 値段
- 定価 ¥880
『三月は深き紅の淵を』の終わりに登場する理瀬を、主人公にしたのが『麦の海に沈む果実』。このつながりは、講談社の著者インタビューでも紹介されています。理瀬シリーズは、『六番目の小夜子』を読んだ人に三宅さんがどうしても読んでほしいシリーズで、この1冊はその中でも絶対に読んでほしいそうです。
恩田陸
麦の海に沈む果実(講談社文庫)

湿原に囲まれた学園では、生徒の失踪や図書館の本の消失が起きています。3月以外の転入は破滅を招くとされるこの全寮制の学校に、理瀬が来たのは2月最後の日。学園では校長が生徒を集めて交霊会を催し、不可解な出来事が相次ぎます。
- 出版社
- 講談社
- 刊行
- 2004年1月
- 仕様
- 文庫・512ページ
- 楽天評価
- 4.2/5(810件)
- 値段
- 定価 ¥990
『黒と茶の幻想』|4人の旅と過去の謎
『黒と茶の幻想』は、中年の男女4人が、森に覆われたY島を旅する物語。三宅さんはこの舞台を屋久島として紹介し、この小説が好きで自分も屋久島へ行ったと話していました。
三宅さん
こんな人に
- こんな人に:屋久島へ行く人
恩田陸
黒と茶の幻想 上(講談社文庫)

Y島の森を歩く4人の間には、学生時代からの過去があります。学校を出て十数年が過ぎた利枝子、彰彦、蒔生、節子は、かつての同級生たち。上巻は第一部「利枝子」と第二部「彰彦」からなり、4人に関わる謎をたどります。
- 出版社
- 講談社
- 刊行
- 2006年4月
- 仕様
- 文庫・400ページ
- 楽天評価
- 4.1/5(216件)
- 値段
- 定価 ¥858
『ドミノ』『ドミノin上海』|大勢の人物が動く群像劇
東京駅を舞台にした『ドミノ』については、大勢の登場人物を描く恩田さんのうまさを挙げ、群像劇も面白いと薦めていました。
恩田陸
ドミノ(角川文庫)

昼の東京駅で、別れを考える実業家と、推理を競う大学生たちが行き交います。高額の契約書を待つ保険会社や、下剤を飲まされた子役も登場します。互いに知らない者たちがすれ違うことで小さな出来事がつながり、騒ぎが大きくなっていく物語です。
- 出版社
- KADOKAWA
- 刊行
- 2004年1月
- 仕様
- 文庫・384ページ
- 楽天評価
- 3.9/5(1,072件)
- 値段
- 定価 ¥968
続編として名前が出た『ドミノin上海』は、舞台を上海へ移した物語です。
恩田陸
ドミノin上海(角川文庫)

上海では、前作で東京駅の騒動に居合わせた人々と、動物園を抜け出そうとするパンダが登場。闇の取引で持ち込まれた宝物「蝙蝠」が、なぜかホテルの調理場へ流れ着きます。宝物を狙う骨董品店の店主も絡み、たった一日の間に騒動が連鎖していきます。
- 出版社
- KADOKAWA
- 刊行
- 2023年2月
- 仕様
- 文庫・592ページ
- 楽天評価
- 3.8/5(93件)
- 値段
- 定価 ¥1,056
大勢の人々の行動が絡み合う『ドミノ』と比較して、三宅さんが「主観的な感じ」と表現したのが『中庭の出来事』。こちらには、3人の女優が容疑者となる芝居を、劇作家が書くという入れ子の設定があります。東京駅で騒動が連鎖する話から、芝居の中の事件と、それを書く人のいる話へ、作品の組み立ても変わります。
恩田陸
中庭の出来事(新潮文庫)

ある劇作家が書いているのは、ホテルで脚本家が死亡する戯曲です。芝居の中で疑われるのは、一人芝居「告白」の主演候補となった3人の女優。山本周五郎賞を受賞した、演劇とミステリーを組み合わせた作品です。
- 出版社
- 新潮社
- 刊行
- 2009年7月
- 仕様
- 文庫・528ページ
- 楽天評価
- 3.4/5(206件)
- 値段
- 定価 ¥935
『ねじの回転』『ユージニア』『ロミオとロミオは永遠に』|歴史・証言・学園の謎から選ぶ
SFとミステリーの3作は、題材が大きく異なります。過去を書き換える計画を追うなら『ねじの回転』、事件を語る人々の証言をたどるなら『ユージニア』、未来の学校の競争や秘密を読むなら『ロミオとロミオは永遠に』です。
『ねじの回転』では、未来の国連が過去へ干渉します。舞台は二・二六事件の時代で、時間をさかのぼる装置によって歴史を変えようとする物語です。
恩田陸
ねじの回転 上 FEBRUARY MOMENT(集英社文庫)

歴史の修正を任される安藤大尉は、その任務とは別の思惑を抱えています。人類を救おうとする計画に用いられるのは、時間をさかのぼる装置。計画の舞台は1936年2月26日の東京で、二・二六事件をめぐる歴史SFです。
- 出版社
- 集英社
- 刊行
- 2005年12月
- 仕様
- 文庫・280ページ
- 楽天評価
- 3.8/5(127件)
- 値段
- 定価 ¥726
『ユージニア』で事件を伝えるのは、人々の語りです。大量毒殺事件をめぐる証言が並び、そこから犯人の姿が浮かび上がってきます。
恩田陸
ユージニア(角川文庫)

ある旧家で大勢の人が毒殺され、事件は解決されないまま残りました。人々がその夏の出来事を語るにつれ、犯人の姿が浮かび上がります。それぞれの証言から何を読み取れるのかを探る、日本推理作家協会賞受賞作です。
- 出版社
- KADOKAWA
- 刊行
- 2008年8月
- 仕様
- 文庫・432ページ
- 楽天評価
- 3.5/5(568件)
- 値段
- 定価 ¥1,210
三宅さんがサブカルチャーの雰囲気を感じるSFとして挙げたのが、『ロミオとロミオは永遠に』。卒業総代だけがエリートへ進める大東京学園が舞台です。
恩田陸
ロミオとロミオは永遠に 上(ハヤカワ文庫JA)

「新宿」クラスに接触したアキラが目にするのは、大東京学園の秘密。彼とシゲルは、卒業総代だけにエリートへの道が開かれるこの学校へ、入試を経て入りました。学園の奇妙な生活を描く、近未来の物語です。
- 出版社
- 早川書房
- 刊行
- 2006年7月
- 仕様
- 文庫・448ページ
- 楽天評価
- 4.0/5(114件)
- 値段
- 定価 ¥902
このルートの小説には、萩尾望都さんの作画で漫画化できそうだと思うものや、漫画『AKIRA』の影響を感じるものもある、と三宅さんは話していました。
大友克洋
AKIRA 1(KCデラックス)

「アキラ」という力を恐れる組織が、超能力の現れた鉄雄を追います。友人の金田と鉄雄が暮らすネオ東京は、第三次世界大戦へつながった爆発で壊れた東京の跡にできた都市。組織が目指すのは、かつての惨事を繰り返させないことです。
- 出版社
- 講談社
- 刊行
- 1984年9月
- 仕様
- コミック・358ページ
- 楽天評価
- 4.6/5(140件)
- 値段
- 定価 ¥1,650
動画では版の指定はありません(作品として紹介されていたので、いま新品で買える版にリンクしています)
今回の記録:三宅書店の「恩田陸ベストアルバム」の回(2024年12月2日公開)。動画に名前が出た恩田陸さんの20作品と、ほかの著者の3作品(『遠野物語』『ガラスの仮面』『AKIRA』)。
まとめ:入口にした本から、次の1冊へ
- 『夜のピクニック』から:地方恩田陸ルート。『球形の季節』『光の帝国』と、このルートに欠かせないという『小説以外』などのエッセイへ
- 『蜜蜂と遠雷』から:芸術恩田陸ルート。『チョコレートコスモス』から、『鈍色幻視行』『灰の劇場』へ
- 『六番目の小夜子』から:ゴシックホラーミステリ恩田陸ルート。『三月は深き紅の淵を』と理瀬シリーズの『麦の海に沈む果実』、『黒と茶の幻想』、『ドミノ』、SFとミステリーの『ねじの回転』『ユージニア』『ロミオとロミオは永遠に』へ
恩田さんは多作で、SFやミステリー、青春小説など、いろいろなジャンルを書いています。入口にした1冊のルートから、次の本を選んでみてください。
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