読書好きが1年間で読んだ本【総集編】
📅 2024年6月12日
この動画で紹介されたおすすめ商品(45個)

文藝 2022年春季号
2022年春季号の特集は「母の娘」だそうです。
有名な作家たちが「お母さんとその娘」をテーマに書いた作品が詰まっている一冊だとか。
特に、西加奈子さんの「ママと戦う」という短編が紹介されています。
- •主人公は学生の女の子で、お母さんとは仲良しで距離も近いそう。
- •しかし、その近さに対して、なんとなくもやっとしてる感情をずっと抱えているお話だとか。
- •母と娘は、時に親友のようでありながらも、近すぎるがゆえにぶつかり、お互いをすり減らしてしまう感覚は、どんな女の子でも経験したことがあるかもしれないと語られています。
- •「大好きだからこそなんでこんな…」と感じてしまう葛藤が描かれており、「ママと戦う」というタイトルが絶妙だと紹介されています。
また、「文藝」という雑誌そのものについても、特集のセンスが独特で「めちゃくちゃないですか!」と評されています。
「母の娘」というたった3文字の特集名がおしゃれで、母親との関係性に何か思うことがある人が思わず手に取ってしまうだろうとのこと。
過去には「モフモフ文学」といった面白い切り口の特集もあったそうで、他の文芸誌とは一味違う魅力があるようです。

その午後、巨匠たちは、
帯に「驚愕の注釈小説」と書かれている一冊だそうです。
ある町にふらりと現れた、年を取らない女性「斎藤」。彼女が山のなかに葛飾北斎やモネといった巨匠の画家たちを祀る神社を建てる、という不思議な設定から物語は始まります。
この本の最大の特徴は、その不思議な文章の作りにあると紹介されています。
例えば、作中の「北斎」という単語に注釈がついているのですが、その北斎の説明からそのままお話の続きが始まってしまうらしいのです。さらに、その話の中でまた別の単語に注釈がつき、それがまた話の続きになるという、まるで「無限ウィキペディア」のようなリレー形式で物語が展開していくそう。
「注釈なのかお話なのか分からない」ものが、読み進めていくうちに前の話と繋がり、いつの間にか1個の物語が出来上がっていくという、どうして成り立っているのかも分からないほどの驚きの構造だとか。
「どこに向かうんだろう」と物語の行方が気になり、「本で迷子になる」ような感覚を味わえる、「本じゃないと味わえない」「映像化不可」な作品として紹介されています。
これを読んだら、同じく注釈で遊んでいる「なんとなく、クリスタル」も読み返したくなったそうです。
「これは確実に読みたい!」と評されるほど、その独特な仕掛けが魅力的な一冊のようです。

なんとなく、クリスタル (河出文庫)
1980年に刊行された、注釈の使い方が非常にユニークな一冊として紹介されています。
物語は、1980年代を生きる女子大生の女の子が、モデルをしながら大学生活を謳歌していく日常を描いたものだそうです。
この作品の最大の特徴は、なんと約400個も出てくる注釈にあるのだとか!
その注釈は単なる用語解説ではなく、作者自身の思い出話やツイートのような個人的なコメントが満載で、まるで「映画の解説版」や「副音声」のようだと表現されています。
- •本の片側のページが、まるごと注釈で埋めつくされていることもあるそうです。
- •主人公の女子大生よりも、作者のコメントの方が多いかもしれないと紹介されています。
- •作中には当時流行した音楽やブランド名などの固有名詞がふんだんに使われており、その時代のリアルな空気感や女の子の日常が伝わってくるとのこと。
- •このコメント付きのスタイルが「すっごいね面白いんですよ!」と、とても楽しそうに紹介されています。
この注釈で遊ぶという斬新なスタイルは、文芸賞で評価され、芥川賞の候補作にもなったそうです。
読んだことがない人は、ぜひ読んでみると楽しいと勧められています。

かなしき玩具譚: 歌集
「すっごい好き!」な一冊として紹介されている歌集です。
ある一つの単価が「めちゃくちゃ刺さって」心に残り、それがきっかけで購入に至ったそうです。
特に疲れている時に読むのがおすすめだとか。物語を読む元気がない時でも、短い単価の中から今の自分に当てはまるものが見つかり、「めっちゃいいじゃん!」「頑張ろ!」という気持ちにさせてくれると説明されています。
- •たくさんある中から、自分の境遇に当てはまる言葉を見つけられる。
- •その言葉が自分を癒してくれたり、頑張ろうと思わせてくれたりするそうです。
収録されている単価は、どれも女の子の心に「どすっとさしてくる」ような内容だとか。
もともと心に残っていた単価が、今回改めて読んでみて「さらに刺さった!」と語られています。

引力の欠落 (角川書店単行本)
帯に書かれた「人間やめませんかっていう」というキャッチーな一言に惹かれて購入した一冊だそう!
この作品は、仕事がうまくいって、人生に困らないくらいお金もある人が主人公の物語として紹介されています。
- •ある日、謎の男性と出会い「あなた人間からはみ出した方がいいよ」と誘われる。
- •連れて行かれた先で、自分のことを「思考帝」や「自らガソリンを作った男」と名乗るような人たちが集まり、みんなでポーカーをする話だとか。
「普通の常識から外れたい人たち」や、世の中に馴染めず「突出しちゃった方が楽な人たち」の物語だと感じられたそうです。
しかし、読む人によっては、すごくファンタジックな話に見えたり、ダメ人間の集まりの話に見えたりと、感想が変わるかもしれない不思議な魅力があるとのこと。
あらすじを聞いただけでは内容が掴みきれないからこそ、「みんな一旦ちょっと読んでほしい」とおすすめされています。

ジュリアン・バトラーの真実の生涯
「特に押したい!」「めっちゃくちゃ面白かったんですよ!」と紹介されている一冊だそう。
川本直さんのデビュー作であり、第73回読売文学賞を受賞した作品で、デビュー作とは思えないほどの分厚さも特徴的だとか。
物語は、アメリカ文学史上とても人気があったとされる作家「ジュリアン・バトラー」の生涯を追う、というもの。しかし、その有名な作家の裏には、実はもう一人、ゴーストライターのように彼の作品を書いていた人物が存在した、という驚きの設定だそうです。
- •彼が雑誌で語ったインタビュー記事
- •彼が書いたとされる小説の内容
これらがぎゅっと詰まっており、この一冊を読めば彼の人生が分かる、ノンフィクションのような作りになっていると紹介されています。
この本の最大の魅力は、そのあまりのリアルさにあるそう。
読み進めていくと、架空の作家であるはずのジュリアン・バトラーが本当に実在するかのように感じられ、「彼の小説をなぜ一冊も読んでないんだろう」「なんで読めないんだろう」と、本気で悔しくなってしまうほどだとか。
「この本を読んだ人は全員、自分の読んできた文学の中にジュリアン・バトラーがいると感じるはず」とも語られています。
「この分量だけどマジで面白かった!」とのことで、「長いほど面白さもそれ相応」だと説明されています。
ガッと休みが取れる時に一気読みするのが楽しいかもしれない、とおすすめされています。

私と街たち(ほぼ自伝)
吉本バナナさんの「私と街たち(ほぼ自伝)」として紹介されています。
これまで住んでいた下北沢や目黒など、思い入れの深い街や道路についてのエピソードがまとめられたエッセイだそうです。タイトルにもあるように「ほぼ自伝」的な内容で、その土地で出会った人々との思い出についても書かれているだとか。
街は誰にとっても身近なものなので、とても共感しやすいと語られています。
- •特に、自分が行ったことのある場所が取り上げられていると、「あ、ここでこういう生活を送っていたんだ」と知ることができ、より一層楽しめるそうです。
- •自分の思い出と重ね合わせながら読むのも魅力の一つだと紹介されています。
最近エッセイを読みたいと感じている時に、ぴったりの一冊のようです。

ないもの、あります (ちくま文庫 く 21-5)
『ないもの、あります』というタイトルで、クラフト・エヴィング商會が手がけた本として紹介されています。
これは、日本語に存在する様々な「ないもの」を取り扱った一冊だそうです。
例えば、作中では以下のようなやり取りが繰り広げられると紹介されています。
- •「堪忍袋の緒をください」とお願いすると、「かつては日本人の誰もが持っていましたが、切れることもありますよね。切れないように気をつけましょうね」というような、トチの効いた話をしてくれるのだとか。
他にも「下世話」や「社長の右腕」など、たくさんの「ないもの」が登場するそうです。
日本語の面白さや、言葉のユニークな読み解き方や解説に溢れていて、「すっごい面白い!」「面白い!」と絶賛されています。落語のようでもあるそうですが、また違った面白さがあるとのこと。
パッと手軽に読めるので、ぜひ「ないもの」を探してみてはいかがでしょうか。

女生徒 乙女の本棚 (立東舎)
太宰治の作品が、人気イラストレーター今井キラさんによる可愛い表紙とさし絵で楽しめる「乙女の本棚シリーズ」の一冊として紹介されています。
まるで絵本のような感覚で、中にもイラストがすごくたくさん入っているのが特徴だとか。
このシリーズは、梶井基次郎や江戸川乱歩といった文豪の作品を、最近のイラストレーターが新しい形で出版しているものだそうです。
『女生徒』の内容については、ある一人の女の子が学校に行って帰ってくるだけの1日を、ひたすら事細かに描いたお話だと紹介されています。
その中で、
- •自分の家族に対する考え
- •女の子として存在することへの気持ち
- •大人へと成長していく時のセンチメンタルな気持ち
といった感情が「すっごいリアルに」描かれていて、読んでいると「自分のことを言ってるのかな」と感じてしまうほどだそうです。
その内容に「すごいわやっぱ!」と思わず口にしてしまうほど、太宰治のすごさを改めて感じられる作品だとか。
文学作品に詳しくない人でも、このシリーズで新しい形で読み直すのは、とても良いきっかけになるかもしれないと紹介されています。

爆発物処理班の遭遇したスピン
短編集として紹介されています。
表題作の「爆発物処理班の遭遇したスピン」は、なんと量子力学をテーマにしたお話だそうです!
物語は、爆発物処理犯が小学校に仕掛けられた爆弾の処理に向かったところ、爆発が起きてしまう場面から始まります。そして、次に別の場所で起きたテロ事件の鍵を握るのが「量子力学」だと判明するという、非常に興味深い設定だとか。タイトルの「スピン」も、物理用語の「スピン」から来ているそうです。
この作品の魅力は、以下のように紹介されています。
- •専門的なテーマにもかかわらず、作者の筆力の高さで量子力学に詳しくなくてもめちゃくちゃ楽しめる!
- •逆に、知識がある人はさらに楽しめる内容になっているそう。
- •タイトルから物語を予想したくなるような、引きの強い魅力があるようです。
思わず「いいね!」と言ってしまうような、最初に選ぶのにふさわしい一冊だとか。

予測不能の1秒先も濁流みたいに愛してる
高校2年生の女の子のパワフルな恋を描いた作品として、「すごく良かった!」と紹介されています。
- •中学校の時から片思いしている男の子に近づくために軽音楽部に入るのですが、その情熱がすごいそう。
- •好きな子の気を引くために、本当は好きでもないパンクやニルヴァーナが好きだと嘘をつき、猛勉強して知識を詰め込むのだとか。
- •さらに、彼の好みを知るために、卒業式の時に埋めたタイムカプセルを掘り起こして未来の自分への手紙を読んでしまうという、常識を飛び越えた行動力を見せるそうです。
一見ドロドロになりそうな設定ですが、この作品は「すごい爽やか」で、「眩しい青春」が描かれているのが魅力だとか。
最初は好きな子に近づくという目的だったのが、いつの間にか自分自身が音楽に魅了されていくという展開も描かれているそうです。
「超いいですよ!」とおすすめされている、爽やかでパワフルな一冊です。

あくてえ
第167回芥川賞候補作にもなった作品と紹介されています。
タイトル「あくてえ」は「悪態」がなまった言葉だそうで、その名の通り、作中ではずっと悪態の浴びさせ合いが繰り広げられているとのこと。
- •主人公:19歳の小説家志望の女の子
- •同居家族:90歳のとても憎たらしいおばあちゃんと、優しいお母さん
- •日常:おばあちゃんと主人公による絶え間ない悪態の応酬
悪態をつき合いながらも生活は良くならないというしんどさが、読んでいくうちにどんどん重くのしかかってくるそうです。ハートフルな話ではなく、「全然ハートフルではないしんどいやつなんだ」と説明されています。
おばあちゃんは少しずつボケてきており、介護が必要な状況にあるとか。家族3人のうち1人が要介護という、日々が良い方向に進みづらいしんどい状況が描かれているようです。
主人公がおばあちゃんに悪態をつくとお母さんに止められ、逆にお母さんがおばあちゃんに優しく接するのを見てもむかついてしまうという、どうにもならないままならなさが描かれているそう。
読んでいくとお腹に重しが乗っかってくるような感覚がありつつも、主人公の子には頑張ってほしいという思いも湧いてくる作品だとか。
どんどん作品が面白くなっていく作家さんの作品で、候補作になった時はとても嬉しかった!と紹介されています。

スパイコードW (角川書店単行本)
旧日本軍が残したとされる伝説の特務機関「オメガ」。世界の平和を守るために奔走する、スパイたちの騙し合いが描かれた小説として紹介されています。
- •近未来を舞台に、国と国との対立における情報戦が繰り広げられる、リアリティ溢れる内容だそうです。
- •ただの重い軍事物語というわけではなく、エンタメ要素も強めだとか。
- •リアリティとファンタジックなエンタメの中間に位置する、良いバランスのスパイ小説と説明されています。
「すごい楽しかったんでおすすめです!」と紹介されており、とても面白かったことが伝わってきます!
角川のウェブサイト「カドブン」で書かれた書評も読めるそうですよ。

きみだからさびしい (文春e-book)
主人公の男の子が好きになったお姉さんは、複数の人を恋愛対象とする「ポリアモリー」だった、という少し変わった設定の恋愛小説として紹介されています。
この作品の特徴として、以下のような点が挙げられています。
- •登場人物が「みんな優しい」こと。
- •誰かを奪い合ったり閉じ込めたりするようなエゴイスティックな恋愛ではなく、たとえ複数人の中の1人でも相手を想う、とても優しい関係性が描かれているそうです。
- •「恋愛感情って何だろう?」と考えることがある人にもおすすめの一冊だとか。
物語には切なさもありつつ、キュンとする要素も詰まっており、心温まる読後感が期待できると紹介されています。

くるまの娘
宇佐見りんさんの作品『くるまの娘』として紹介されています。
主人公は17歳の女子高生、かこちゃん。彼女の家族は、
- •ママは情緒不安定な感じでアルコールに溺れている
- •お父さんはモラハラ気味
- •お兄ちゃんと弟は、そんな家庭が嫌で家から逃げ出してしまっている
という、少ししんどい状況に置かれているそうです。
物語は、おばあちゃんが亡くなったことをきっかけに、家族で実家へ向かう車中泊の旅から始まります。
家族旅行の車内で喧嘩になった時の、あの重苦しい空気感を「もっとしんどい版」として描いていると説明されています。
家族という小さなコミュニティで生きていく大変さや、高校生という立場で親が大変な状況でも「逃げる」という選択をすることの難しさが、主人公かこちゃんの心の中のモヤモヤと共に淡々と描かれているだとか。
そんな過酷な状況の中で、かこちゃんがどうやって生きていこうとするのかが見どころとのこと。
宇佐見りんさんの作品は外れがないと紹介されており、ぜひ読んでみてほしい一冊だそうです。

まず牛を球とします。
いかゆばさんによるSF短編集「まず牛を球とします。」として紹介されています。物理学者が揶揄される時に使う言葉がタイトルになっており、物理の話かと思って惹かれてしまうそうです。このタイトルは、別の出版社では「倫理的にダメ」と一度ボツになったこともあるんだとか。
これは、様々な短編が1冊にまとまった作品集だそうです。
表題作は、動物の牛を食べることがナンセンスとされるようになった少し先の未来が舞台。そこで人々が牛肉を食べるために「球体の牛」を開発し、その工場で働くお兄さんの物語が描かれているそうです。
この作品集の特徴は、
- •宇宙戦争のような壮大なSFではなく、現代の生活から少し進んだ近未来が描かれているため、身近に感じられる。
- •数学っぽいお話も収録されている。
そのため、SFをあまり読んだことがない人や、SFは難しそうだと感じている人でも、とても読みやすく楽しめる作品だと紹介されています。

此の世の果ての殺人
第68回江戸川乱歩賞を最年少・満場一致で受賞した、本格特殊設定ミステリーとして紹介されています。
帯のキャッチコピーを見ただけで「読むわ!」「すごいわ!」と読みたくなってしまう作品だとか。
物語の舞台は、小惑星が衝突し、地球滅亡が確定しているという極限状態だそうです。
- •そんな状況にもかかわらず、主人公の女性はなぜか自動車教習所に通っているという、とても面白い設定が紹介されています。
- •ある日、教習車のトランクから女性の死体が発見されるところから物語が始まるそうです。
「地球が滅ぶのになぜ殺人を犯すのか?」という大きな謎に、「この殺人だけは解決したい」と挑むのは、なんと元刑事の教官と教習生の女性という異色のコンビ!その組み合わせが「かっこいいね!」と紹介されています。
ストーリーは全く展開が読めないそうで、「なんでこんなものが描けるんだろう」と驚いてしまうほどの内容だそうです!

本心
共演した俳優に「最近読んで面白かった」とおすすめされた一冊だそうです。
物語の舞台は、2040年くらいの近未来。そこでは、故人のSNSやメールなどのデータを元に人格を作り上げ、VRで故人を再現するサービスが確立している世界だとか。
主人公は、半年前に事故で亡くした母をVRで作り出すことにするそうです。母は亡くなる直前、自ら死を望むようなことを口にしていたらしく、その本心が分からないまま永遠の別れとなってしまったとのこと。AIとして再現された母と対話することで、その本心を探ろうとする物語のようです。
この作品は、
- •VRの中に作られたお母さんは、本当のお母さんなのか?
- •人格とは、人の心とはどこにあるのか?
といった、深い問いを投げかけてくるそうです。
AIや安楽死など、それぞれが1冊の本になりうるような様々な概念が、この1冊に凝縮されているのがすごい!と紹介されています。分量は多めですが、一気に読めてしまうほど夢中になれる作品だとか。

掬えば手には
『そして、バトンは渡された』などで知られる瀬尾まいこさんの作品で、しんどい系ではなく、めっちゃ優しい作品だと紹介されています。
主人公は、自分のことを「平凡だ」と思っている大学生の男の子。
彼には、他の人の心が読めるという特殊能力があるそう。しかし、バイト先に新しく入ってきた女の子の心だけは全く読むことができず、その能力が効かないのだとか。そんな時に聞こえ始める謎の声をきっかけに、物語が展開していきます。
- •バイト先や学校など、人との関わりの中でどう付き合っていくか、ということが描かれているそう。
- •全編を通してとても優しい視線で書かれていて、読んでいるとほっこりするだとか。
- •「こういう風な優しい人になりたいな」と思えて、心が浄化されるような、優しさを感じられる作品として紹介されています。

天才による凡人のための短歌教室
家人である木下達也さんの著書「天才による凡人のための短歌教室」として紹介されています。
単価に詳しくなくても楽しめる一冊だそうで、単価の作り方のルールや、「とにかく書きな」といった心構えなどが書かれているだとか。
この本がめちゃくちゃ面白い!と感じたポイントは、1つの単価が完成するまでのプロセスが全て載っている点だそう。
- •57577の31文字という短い詩を、思いついてから完成させるまでの試行錯誤の過程が詳しく解説されているそうです。
- •例えば、「てにをは」を変えたり、視点を変えたり、上の句と下の句を入れ替えたりと、少しずつ表現を変えていく様子が「第1稿、第2稿」のように全部見られるだとか。
この本を読むと、「単価ってこうやって読めばいいんだ」とか「こうやって考えて作ってるんだな」ということがよく分かり、読んだ後には自分でも単価を作ってみたくなるかもしれないと紹介されています。

レペゼン母
第16回小説現代長編新人賞の受賞作として紹介されています。
「レペゼン母」というタイトルは、「お母ちゃん代表」という意味だそうです。
なんと、お母さんがラッパーとしてダメダメな息子とラップバトルをする話だとか!
フリースタイルのラップバトルが小説になっており、作中にはスクラッチ音が響くような描写まであるとのこと。
主人公のお母さんは、もともとラップに全く興味がなかったそうです。
- •息子の嫁に付き添ってMCバトルを見に行った際、急遽代わりに出場することに。
- •そこで「私がやる!」とステージに上がったところ、フロアーがめちゃくちゃ湧いたそうです!
- •ヒップホップ界隈では、女性というだけでディスられることもあるそうですが、そんな状況に「母ちゃん許せない」と立ち向かっていくのだとか。
まったくの素人だったお母さんがラッパーになる展開が「マジで気になる!」と紹介されており、爽快感溢れる一冊だそうです。

変愛小説集 日本作家編 (講談社文庫)
一見するとシンプルな恋愛小説集かと思いきや、「恋愛」ではなく「変な愛」の物語を集めたアンソロジーとして紹介されています。
もともと翻訳作品を集めた「偏愛小説集」という本があり、こちらはその日本作家編だそうです。世の中の恋愛至上主義に対して一石を投じるような思いも込められていたそうですが、よく考えてみると「変な愛の話って、純じゃない?」という気づきがあったのだとか。
- •愛しすぎちゃったがゆえに「変」になってしまった人たちの物語がたくさん詰まっているそうです。
- •収録されているお話は想像以上に変わっているようで、「わらでできてる優しい夫」という話は「超良かった!」と絶賛されています。
- •帯には「恋しすぎて変になりそう」と書かれているとのこと!
一風変わった愛の形に触れてみたい方におすすめの一冊のようです。

汝、星のごとく
これまで読んだ凪良ゆうさんの本の中でも、1番好きだった!と紹介されています。
瀬戸内の島を舞台に、そこで出会った高校生の男女の、長い時を経る物語だそうです。
多様性や男女の差、性差について様々なことが叫ばれる現代において、ここまで男と女の話を緻密に、そして恋愛を大胆に描けることに驚いたとか。
- •作中に出てくる様々な言葉が心に刺さり、自分の背中を押してくれたと感じられたそうです。
- •「まともな人間なんて幻想だ」という考え方や、「まともな恋愛って何だろう」という問いかけが描かれているようです。
- •「自分の生き方は人が決めるものではない」というメッセージが全編を通して伝わってきて、傍から見れば変わった関係性だとしても、自分が正しいと思う道を突き進む強さや勇気はとても尊いと改めて思わせてくれる作品だとか。
何度でも読み返したくなる、素晴らしい一冊としておすすめされています。

Ultimate Edition
約10年ぶりに発売された待望の短編集だそうです!
前作の「デラックスエディション」に続き、今回は「Ultimate Edition」という、まるで曲のアルバムのようなタイトルが特徴的だと紹介されています。
収録されている作品の中でも、特に「一番安倍かおるさんらしい」と評される作品があるそうです。
- •人生がうまくいかずフラストレーションを溜め込んだ男性が、ハロウィンの夜にテロを企てるという衝撃的なお話だとか。
- •主人公の「やばさ」と、「どこかであり得てしまいそうな怖さ」が相まって、めちゃくちゃ面白い!と紹介されています。
この他にも、笑える話も収録されており、「こんなお話も書くんだ!」という驚きもあるそうです。
ファンの方はもちろん大満足の一冊で、安倍かおるさんの作品を初めて読む方にも、入り口として楽しめるとおすすめされています。

Ank : a mirroring ape (講談社文庫)
物理とめちゃくちゃ科学の話が好きな人におすすめの一冊として紹介されています。
物語の舞台は2026年の京都。突如として、街中で目が合った人同士がお互いを殺し合ってしまうという、原因不明の大暴動が発生するそうです。その暴動は、自分の体を顧みずに人の顔面を剥ぎに行くほど凄惨なものだとか。
警察も政府も原因を掴めない中、この大惨事の引き金が、実は1匹のチンパンジーだったことが判明します。この未曾有の危機に、主人公である霊長類研究者の男性が立ち向かうというお話だそうです。
- •分厚い本で読むのが大変そうに見えるものの、読み始めたら一瞬で読めてしまうほど夢中になる面白さがある!
- •単なる科学的な話にとどまらず、エンタメとしての面白さと、「人間とは何なのか」という哲学的な問いが両立している点が魅力と語られています。
- •科学的な事実から物語を構築していくスタイルで、どんな人でも楽しめる一冊だとか。
ただし、「素で眼球をえぐろうとする」といったグロテスクな描写も含まれているそうなので、苦手な方は少し注意が必要かもしれません。

すみれ屋敷の罪人 (宝島社文庫)
没落した美しいお屋敷「すみれ屋敷」から白骨死体が見つかるところから始まるミステリー小説として紹介されています。
- •そこに住んでいたはずの一家は、東京大空襲で亡くなったとされており、「この死体は一体誰なのか?」という大きな謎から物語が展開していくそう。
この作品の大きな特徴は、物語が屋敷で働いていた人たちの「証言」で進んでいくことだとか。
- •女中さんや飯使いといった人々の語りには、実は伏線が隠されていたり、記憶違いがあったりするそうです。
- •証言者によって話が食い違うこともあり、そのシステムの面白さも魅力だと紹介されています。この「語る書き方」がめちゃくちゃ上手だとか!
たくさんの謎が散りばめられ、それが少しずつ明らかになっていく中で、最後にはこの一家のすごく切ない一つの事実が待っているそうです。
ミステリーとしてとてもいい作品だと紹介されています。

おやつが好き お土産つき (文春文庫)
今回紹介された中で「一番ハッピーな本!」と紹介されています。
おやつが大好きな作家さんによる、自身の好きなおやつについて書いたエッセーをまとめた一冊だそうです。
もともとは銀座で配布されていたフリーペーパーに掲載されていたエッセーがまとめられており、紹介されているお菓子も具体的だとか。
- •資生堂パーラーのストロベリーパフェ
- •銀座千疋屋
など、色とりどり様々なお菓子が、そのお菓子ごとに一つひとつ取り上げられているそうです。
その数はなんと数十本(30〜40本)にも及び、ほとんどが実際に買うことができるものだとか。これを読むと思わずお菓子が食べたくなってしまうかもしれません。
この本を片手に、紹介されているお店を巡るという楽しみ方もできると紹介されています。自分の大好きなおやつのことを思い出せる、とても楽しい一冊だそうです。

ビューティフルからビューティフルへ
第59回文芸賞を受賞した、2003年生まれの作家さんのデビュー作として紹介されています。
この作品の魅力は、なんといってもめちゃくちゃ独特な文体だとか!
まるでラップのMCバトルのようで、言葉遊びや韻踏みがたくさん盛り込まれているそうです。
- •さまざまな短歌や小説から本歌取り(オマージュ)がされており、なんと『グラップラー刃牙』の一文まで引用されているらしいです!
- •その一文を読んだ瞬間に「うわもうこの人すごい!」と感じたそうで、パンチラインばかりの文体そのものを楽しめる一冊だとか。
物語は、リアルな高校生たちが自分のことについて書いているような体裁で進んでいくそうです。高校時代の友達や恋人に対して感じていた、ただ楽しいだけじゃない虚しい気持ちがたくさん詰まっていて、「これを書けるのはすごい」と紹介されています。
本当に面白い作品だそう!

選んだ孤独はよい孤独 (河出文庫)
これまでのシスターフッド的な作品のイメージとは異なり、「男らしさに馴染めない男たち」を描いた短編集として紹介されています。
登場人物は全員男性で、男性が読むと思わず「うっ」となってしまうような、リアリティのある苦しい話が詰まっているそうです。
- •学生時代のノリから抜け出せないまま大人になり、しんどい思いをしている男性の話
- •会社で仕事ができる雰囲気を出しながら、実は周りからそう思われていない男性の話
昨今注目されがちな女性の生きづらさだけでなく、「男性の生きづらさ」にフォーカスを当てているのが特徴だとか。
「男らしさ」というものにしんどさを覚える男性たちに、優しく寄り添ってくれるような作品がギュッと詰まっていると語られています。
男性が読むと、より共感しつつ楽しめる一冊ではないかと紹介されていました。

ifの世界線 改変歴史SFアンソロジー (講談社タイガ)
「改変歴史SFアンソロジー」として紹介されています。その名の通り、実際に歴史を改変したSF作品が集まった一冊だそうです。
例えば、収録されている車線堂ゆきさんの作品は、「和歌は英訳して読まないといけない」という歴史の世界が舞台になっているとのこと。
- •主人公は、和歌を詠むこと自体はとても上手なのに、英訳ができないために人前で披露できず悩んでいる歌人だとか。
- •和歌を「詠む(えいむ)」と英語の「英」をかけた言葉遊びのような設定もあり、その目の付け所がもう新しすぎる!と紹介されています。
そんな奇抜な設定から、物語はすごく切ない恋物語へと展開していくらしく、その意外性も魅力のようです。
このアンソロジーは、「0から作るのすごいわ」と感心するほど独創的な設定の作品ばかりだそう。1つの短い短編に、信じられないほど多くの要素が詰め込まれており、とてつもない読み応えとすごい満足感が得られる、とても面白い一冊だと紹介されていました!

騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(上)―(新潮文庫)
村上春樹さんの作品を今まで読んだことがない人に、出会いの1冊として紹介されています。
物語は、ある肖像画家の男性が、有名なアーティストが住んでいた家で1つの不思議な絵に出会ったことから、奇妙な出来事に巻き込まれていくお話だそう。
- •一般的なイメージとしてあった不思議なファンタジーというよりは、現代に近く、主人公の感情などがすごくリアルに描かれていて、良い意味で想像を裏切られたとか。
- •主人公が過ごす時間の描写がめちゃくちゃ細かく、緻密で、登場人物たちのことがすっごいリアルに頭の中にイメージできる文体が魅力だそうです。
- •主人公は孤独感を持ちながらも、様々な人と出会い、希望のあるラストに向かっていくところが、多くの人がはまるポイントなのではないかと感じられるそう。
この作品をきっかけに、これから村上春樹さんの他の作品も読んでいきたくなる一冊だとか。

騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(下)―(新潮文庫)
これまで村上春樹作品を読んだことがなかったものの、この『騎士団長殺し』をきっかけに初めて触れてみたところ、すごく楽しかった!と紹介されています。
物語は、一人の肖像画家の男性が主人公だそう。彼は、人からの依頼で絵を描くため、自分のことを純粋なアーティストではないと思っているのだとか。ある日、妻から突然別れを告げられ家を出た彼は、小田原にある有名なアーティストが住んでいた家で暮らすことになります。そこで、そのアーティストが描いたある一つの絵に出会ったことをきっかけに、不思議な出来事が起こり始めるというお話です。
この作品の魅力として、以下のような点が挙げられています。
- •勝手に抱いていたファンタジーや歴史的な話というイメージとは違い、私たちの生活にとても近い現代的な物語で、登場人物の感情もすごくリアルに緻密に描かれているそう。
- •主人公や登場人物が過ごす時間の描写がめちゃくちゃ細かく、その緻密さによってすごくリアルに頭の中にイメージできるのが、多くのファンがはまるポイントではないかと感じられたとか。
- •主人公は孤独感を持ちながらも、いろんな人と出会って希望を持てるラストに向かうところが、きっとはまる人がいっぱいいるポイントなのだろうと紹介されています。
これまで村上春樹作品を読んだことがない人でも、これから作品世界に出会っていく楽しみを感じられる一冊だそうです。

騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(上)―(新潮文庫)
これまで村上春樹作品を読んだことがなかったものの、この作品をきっかけに初めて手にとった一冊として紹介されています。
物語は、妻に別れを告げられて家を出た一人の肖像画家の男性が主人公だそう。小田原にある、有名なアーティストがかつて住んでいた家で、ある一つの絵画を見つけたことをきっかけに、次々と不思議な出来事に巻き込まれていくお話だとか。
当初はファンタジーや歴史小説のような壮大な物語を想像していたそうですが、実際に読んでみると良い意味でイメージが違ったと語られています。
- •緻密に描かれるリアルな感情: 物語の舞台は現代に近く、主人公が抱える感情もとてもリアルに描かれているそう。
- •ファンを惹きつける独特の文体: 主人公が過ごす時間の描写が非常に細かいため、登場人物のことがありありと頭の中にイメージできるのだとか。この緻密さこそが、多くのファンを惹きつける魅力ではないかと分析されています。
- •孤独から希望へ向かう物語: 主人公は孤独感を抱えながらも、さまざまな出会いを通して希望の持てるラストへと向かっていくそうです。
この作品の持つ独特の雰囲気とストーリーが、多くの人を惹きつけるポイントだと感じられたようです。これを機に、他の村上春樹作品も読み進めていきたいと思える一冊になったと紹介されています。

騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(下)―(新潮文庫)
これまで村上春樹作品を読んだことがなかったものの、人から話を聞いたことをきっかけに初めて手に取った一冊として紹介されています。
物語の主人公は、依頼を受けて絵を描く肖像画家の男性だそう。ある日、妻から突然別れを告げられ家を出た彼は、小田原にある有名なアーティストが遺した家に住み始めます。そこである一つの絵に出会ったことから、彼の周りで不思議な出来事が起こり始めるのだとか。
- •村上春樹作品に対して持っていた「ファンタジー」や「歴史物語」といったイメージとは異なり、私たちの生活にとても近い部分が描かれているそうです。主人公の考えていることや感情がすごくリアルで、その緻密な描写が、想像とは良い方向に違っていてとても楽しめたとのこと!
- •なぜ多くの人がこの作品に惹きつけられるのか、その理由がわかったポイントとして、描写がめちゃくちゃ細かい点が挙げられています。登場人物たちのことがすっごいリアルに頭の中にイメージできるほどの緻密さが、ファンを魅了する部分なのでは、と感じたそう。
- •独特の文体と作品の雰囲気、そして主人公が孤独感を持ちながらも、様々な出会いを経て希望を持てるラストに向かっていく物語の展開が、きっと多くの人がはまるポイントなのだろうと紹介されています。
この作品をきっかけに、これから村上春樹さんの他の作品も読んでいきたいと思えるほど、その世界観に引き込まれたそうです。

君の地球が平らになりますように (ジャンプジェイブックスDIGITAL)
「愛じゃないならこれは何」の続編的な立ち位置にある作品として紹介されています。「めっちゃ地獄」と評される恋愛小説だとか。
大学生の時に誰もが好きだった人気者の男の子が、数年後に陰謀論にはまって孤立してしまっていた、というお話だそうです。
「君の地球が平らになりますように」というタイトルは、まさに地球が平らだと信じてしまった彼に向けられた言葉だと説明されています。
この物語の核心は、主人公の女の子がそんな彼を「それでも愛してしまう」ところにあるそうです。
- •周りが離れていっても、彼の考え方をすべて理解し、受け入れようとする
- •自分は信じていないのに合わせなければいけない状況は、まさに「地獄」だと語られています
動画内ではその設定に「うわこれはすごいです!」と、とても驚かれていました。
「いろんな地獄を味わいたい方」にぜひおすすめの一冊だそうです。

1Q84(BOOK1~3)合本版(新潮文庫)
- •SFであり、サスペンスであり、そしてラブストーリーでもある、めっちゃくちゃ要素が詰まった作品として紹介されています。
- •主人公は2人いるとのこと。一人は、インストラクターの裏で暗殺業を営む女性「青豆」。もう一人は、予備校で数学を教える作家志望の男性「天吾」だそうです。
- •この2人が、ある出来事をきっかけに、現実の1984年とはどこかが違う、不思議な「1Q84」の世界に迷い込んでしまうお話だとか。
- •元々、小学生の頃に淡い心の通い合いがあった2人。離れ離れになった後も、お互いを思い合いながら生きていくという壮大なラブストーリーでもあるそうです。
おすすめポイント
- •主人公が2人いる構成で分量が多いにもかかわらず、飽きずに読めるのがすごいとのこと!
- •ドキドキハラハラもするし、こんなにエンタメだと思っていなかったと、その面白さにすごくびっくりしたと紹介されています。
- •以前紹介された「騎士団長殺し」も面白かったそうですが、こちらはさらに広い世界が広がっていた感じで、よりこっちの方が好きかもしれないそうです。
- •村上春樹さんの世界に1冊だけでは満足できず、さらに深く知るために読んでみたらとても面白かったと紹介されています。

スピン/spin 第2号
文芸誌「スピン」の第2号として紹介されています。
この文芸誌は、紙の特徴も味わいながら楽しんでほしいという思いが込められているように感じられるとのこと。
- •第1号とは表紙や中の紙が異なり、色味も違っているそうです。
- •手に取った感触は「やば柔らかい!」と表現されるほどで、文芸誌の中でも特に柔らかいのかもしれないとか。
- •分厚すぎないのもポイントだそうです。
内容としては、第1号からの連載だけでなく、第2号から始まった連載や、エッセイ、読み切りも色々収録されていると紹介されています。
例えば、佐原ひさんの「リデルハウスの子供たち」の第2回が掲載されており、続きが気になる作品も楽しめるそうです。

レプリカだって、恋をする。 (電撃文庫)
第29回電撃小説大賞の大賞受賞作として紹介されています。「すっごいねキモでした!」と評される、胸キュンで甘酸っぱい気持ちになれる作品だそうです。
物語の主人公は、本体である女の子「相川素直」の身代わりとして存在するレプリカ。本体が学校へ行きたくない時にだけ呼び出される、ファンタジックな設定が特徴です。
- •姿かたちは本体と全く同じですが、性格は違うそう。
- •レプリカは、たまにしか行けない学校で、本体が興味のない文芸部に入ったり本を読んだりして、自分なりの楽しみを見つけていると紹介されています。
そんなある日、レプリカがクラスメートに恋をしてしまうところから物語は大きく動き出します。この作品の切ないポイントは、記憶の共有システムにあるだとか。
- •レプリカは本体の記憶を共有できますが、レプリカの記憶は本体に共有されないそうです。
- •そのため、レプリカが好きな相手と仲良くなっても、本体は何も知らずに冷たくあしらってしまうという、もどかしい状況が生まれるとのこと。
- •レプリカは、本体が相手を突っぱねてしまった記憶も共有してしまうため、とても切ない展開が待っているようです。
しんどいというよりは、胸キュンで甘酸っぱい気持ちを思い出させてくれる一冊としておすすめされています。

詩歌探偵フラヌール
タイトルに「探偵」とありますが、がっつりとした謎解きがメインではないそうです。
メリとジュンという2人組が街を散歩しながら、目にしたものについて「これはあの作家のあの詩の状況に似ていない?」というように語り合う、めっちゃおしゃれな物語だとか。
- •作中には寺山修司など、実際に存在する詩が数多く登場し、それらをベースに物語が展開されていくとのこと。
- •言葉の文学や文芸の世界を浮遊するような、あるいは2人と一緒にお散歩しているような感覚が、すごく楽しい一冊だそうです!
- •主人公の2人が詩を読み解いていく様子は、まるで友達のおしゃべりをふわっと聞いているようで、チルアウトな空気を感じられるらしいです。
「死の中には謎がある」というテーマがあり、詩に詳しくなくても楽しめますが、詩の知識があるとさらに楽しめる作品のようです。
表紙もおしゃれで、引きのある一冊だと紹介されています。

こりずに わるい食べもの (ホーム社)
『悪い食べ物』というエッセーシリーズの3冊目で、今回は著者が京都から東京へ引っ越した後の、東京での食がテーマに描かれているそうです。
特に印象的な話として「メツはデニム」というエピソードが紹介されています。
- •「デニムに合いますよ」と店員に言われてもデニムを持っていないように、万能調味料とされる「めんつゆ」も持っていないという話だとか。
- •このエピソードを通して、世の中の「当たり前」や「誰もが好きだろう」という風潮に疑問を投げかけているそうです。
食の好みにはマイノリティもマジョリティもないということ、「人生損してるよ」などと言うのではなく、お互いの好みを認め合いたい、と改めて思わされる作品だと紹介されています。
このエッセーを読むと、食への意識が少し変わる気がするとのことです。

悪と無垢 (角川書店単行本)
一番、嫌で重い気持ちになる本だと紹介されています。
この世にいる「悪意なく嘘をつく人」と、その嘘に巻き込まれてどんどん辛い思いをしていく人たちを描いた連作短編だそうです。
帯には「その女は悪意なく歌うように嘘をつく」という、思わず怖い!と感じてしまうような一文が書かれているとのこと。
嘘を信じたがために事件に巻き込まれたり、いつの間にか生活が一変してしまったりする様子が描かれているようです。
- •嫌な女と、それに巻き込まれる人のしんどさがすごく描かれている
- •読んでいて「うわ、気持ち悪い、嫌だ」となりながらも、その気持ち悪さや嫌さが快感にもなる
- •女性の感情を描くのがとても上手な作家の作品だとか
「しんどくなりたい方にぜひ」とおすすめされています。

アクティング・クラス
「グラフィックノベル」という、漫画に近い形式の本として紹介されています。日本の漫画とは違い、効果音などがなく無機質なコマが並んでいるのが特徴だとか。
登場人物の表情がほぼ動かない独特な絵柄で、「めちゃくちゃ気持ち悪い!」と感じられるほど無表情なまま物語が進んでいくそうです。
- •社会に馴染めない人々が、生活を良くしたいという思いで演技の教室(アクティング・クラス)に通うお話。
- •プロの俳優養成ではなく、お芝居を通してコミュニケーション能力を高めることを目的としたクラスだとか。
- •即興劇(インプロ)などを通して、相手を思いやる方法などを学んでいくそうです。
しかし、登場人物たちは次第にお芝居と現実の境目がわからなくなり、役として演じていたはずの喧嘩が本当の喧嘩のようになってしまうなど、どんどん狂っていく様が描かれているとのこと。そして、ラストがめっちゃ怖かった!そうです。
「こういう本も世の中にはあるんだな」という驚きも含めて、とっても楽しかったと紹介されています。普通の小説とは違う、新しいものを読んでみたい人におすすめだとか。
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